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新興国市場を中心に、日本企業の海外展開が加速している。成功の鍵を握るのが現地パートナー選びだ。相手企業の強み、両社の戦略の適合性などを分析し、最適なパートナーシップを構築する必要がある。

 2008年のリーマンショック以降の激変の時代を、日本企業は身を縮めるようにして乗り切ってきた。それから数年間、経営における最大のテーマはコスト削減だった。しかし今、アベノミクス効果もあってか、経営者のマインドは大きく変わりつつある。

 「考えられるコスト削減策はやり尽くした」との思いもあるのだろう。企業は「守り」から「攻め」へとかじを切り始めている。その中でも、特に重要なテーマと考えられているものの一つに、海外展開がある。

 成熟した国内市場にこもっていたのでは、長期的な成長は期待しにくい。新興国を中心とする成長市場で存在感を高めなければ、グローバル競争に勝ち抜くことは難しい。海外でのM&Aの増加は、経営者のそんな危機意識の表れとも考えられる。海外M&A、つまり日本企業による海外企業の合併・買収件数は、ここ数年右肩上がりに増え、13年には過去最多となった。金額的にも、三菱UFJフィナンシャル・グループがタイ・アユタヤ銀行を約5360億円で、ソフトバンクは米スプリント社を約1兆8000億円で、14年にはサントリーホールディングスが米ビーム社を約1兆6700億円で買収するなど、大規模案件も少なくない。

自前主義を捨て最適な
パートナーを選ぶ

 日本企業が経験を積み重ね、すでに一定規模の事業を展開している先進国市場であれば、自力で成長を目指すという選択肢もあるだろう。ただ、ほとんど経験のない市場で橋頭堡づくりから始めるには、ビジネスパートナーの存在は不可欠だ。

 M&Aはその手段の一つと考えられるが、選択肢は他にもある。現地企業との提携には、さまざまな形があるが、重要なことは優れたパートナーを見極め、Win―Winの関係を構築すること。そのためには提携相手の強み、両社の戦略の適合性などを冷静に分析する必要がある。

 現地市場で通用する自社の強みを確認すると共に、自社の弱さや足りなさを自覚すること。その上で、勝つための戦略やシナリオを描く。未知の新市場を開拓する際に試行錯誤は不可避だが、大きな失敗は避けなければならない。また、あまりに時間やリソースをかける余裕もないはずだ。

 最適なパートナー選びが成功への鍵を握っている。


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