爆発的拡大前夜の状態にあるといわれるInternet of Things(IoT)市場。その一方で、IoTを具体的なビジネスにつなげる企業の取り組みは、まだ少ない。

サトーホールディングス執行役員 最高マーケティング責任者(CMO)の小玉昌央氏

 そうした中、IoTの新たなビジネスモデルを確立し、目覚ましい成果を上げつつあるのが、産業用プリンタ最大手のサトーホールディングス(以下・サトー)だ。同社の執行役員 最高マーケティング責任者(CMO)の小玉昌央氏は、IoTへの取り組みを次の20年を見据えた戦略と語る。

「自動認識技術をはじめ、これまでに培ったノウハウを活かして、製品やサービスの顧客価値をさらに高めていく。IoT 化自体は目的ではない。時代やニーズの変化に合わせ、自分たちの力で既成概念を覆す“ゲームチェンジ” の手段としてIoT を活用できると考えた」

プリンタの状態を24時間体制で監視し
サポート業務を革新

 具体的には、顧客のプリンタの状態情報を機器内部のセンサーで収集して常時モニタリングし、安定稼動を実現するというリモートメンテナンスサービス「SATO Online Services(SOS)」を開発した。あたかも顧客の現場に “バーチャルカスタマーエンジニア” が常駐しているかのような、効率的できめ細かなサポートを可能にするサービスだ。

 これにより、プリンタが故障する兆候を事前に察知してメンテナンスするといった“攻めのサポート”が可能になり、故障によって顧客の生産ラインが止まってしまう回数が激減。同時にサトーにとっても、カスタマーエンジニアの顧客訪問時間は一気に3分の1にまで減り、ワークスタイルを一変させた。

 サトーの業務変革を実現したSOSシステムで、中核を担うクラウドサービスとしてサトーが採用したのが「Salesforce」だ。同社はなぜSalesforceを選んだのか。その理由と導入効果の詳細は、下記の資料で公開されている。サトーの成功事例は、IoTのビジネスモデル構築に頭を悩ませる多くの企業の貴重なロールモデルとなるだろう。

(この資料のダウンロード期間は終了いたしました)