誰でもどこでも実践できる!
集中力アップ講座

 スポーツ用品メーカーのミズノで15年間、ウエアの開発に携わった森健次朗氏は、水泳の北島康介選手やハンマー投げの室伏広治選手など一流のアスリートを間近で見てきた。そしてあることに気付く。極限の緊張状態となる本番前に、彼らは皆、リラックスするためのルーティンを行っていたのだ。

 両肩を上げてからすとんと下げて深呼吸。帽子を目深にかぶってヘッドフォンを着けて自分の世界に没入する。選手によってやり方はさまざまだが、彼らはこうしたルーティンによって、リラックスして集中力を引き出すコツをつかみ、最高のパフォーマンスを発揮していた。

「彼らが一流のアスリートだから高い集中力を持っていたのではない。集中力を引き出すコツをつかめば、誰でも深い集中状態をつくり出すことができるはず」と森氏は指摘する。では、具体的にどうすれば集中力を引き出すことができるのか。

 ポイントは、脳と体の働きを理解して利用することだ。特集では、集中力を高めるための「六つの習慣」を紹介しているが、ここではその一つ、「場所」についての習慣を説明しよう。

 自分の席に座って仕事や勉強を始めてはみるものの、ついついスマートフォンを見てしまったり、ちょっとお菓子を食べたりしてしまう。そんな経験はないだろうか。

 仕事や勉強をする机でスマホを見たり物を食べたりすると、脳は「机=スマホを見て食事する場所」として記憶してしまう。それ故に、いざ席についてもやる気が起きないのだ。