ただ、先にも述べたように年収別に結果を並べても、「賢者」と「愚者」の境目は見えにくい。

 そこで、人生の満足度を調べるために、「現在、幸せかどうか」について5項目で尋ねた。

 具体的には、「仕事」「資産」「家庭」「余暇・休暇」「社会貢献・地域活動」について、それぞれ0から10までの11段階で、現在の満足度を測ったのである。

 これによって、フローの収入を中心とした仕事の満足度だけでなく、資産というストックを加味したことになる。私生活でも、家庭や余暇の満足度に加えて、地域社会とのつながりも評価した。

 その5項目を加重平均し「総合満足度」を算出した。これが人生の満足度となると考えたからだ。

 そこで、総合満足度の中心となる値(中央値、5.2)を境目に、それ以上の人を「賢者」、未満の人を「愚者」と位置付けた。

 総合満足度に加えて、世帯年収が1000万円以上かどうかを見て、回答者を四つのタイプに分類した。平均的な姿を示すと次のようになる。

金持ち賢者
【平均世帯年収1305万円、総合満足度6.7】

庶民賢者
【平均世帯年収637万円、総合満足度6.4】

金持ち愚者
【平均世帯年収1270万円、総合満足度4.0】

庶民愚者
【平均世帯年収582万円、総合満足度3.6】

 平均世帯年収が近いにもかかわらず、最高10の総合満足度において3近く差が開くなど、賢者と愚者とには大きな違いがあるということだ(詳細は特集内の図版に掲載)。

 また、満足度において9、10という高い値の回答をした人を「充実している(かなり満足度の高い)人」として、その人数の割合を示した。