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金融市場異論百出

フクシマの余波はドイツにも
メルケル首相の指導力低下も

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2011年4月13日
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 東日本大震災で出張を延期していたが、現在、欧州の金融市場を訪問している最中である。東京で箱崎シティエアターミナルまでタクシーに乗ったとき、運転手に「海外はどちら?」と聞かれた。「ロンドン」と答えたら、「いいなあ、空気のいいところは」と言われた。ロンドンといえば、かつてはスモッグで悪名高かったのだが。

 ロンドンには日本の大震災のニュースに詳しい人が予想以上に多い。こちらが日本人だとわかると、タクシー運転手や雑貨屋の店員などは皆、気の毒そうな顔で見舞いの言葉をかけてくれる。「日本では魚が食べられなくなったんだろ」と言われることもある。

 親しい英国人のエコノミストに会いに行った際、彼は私の親戚が津波で亡くなったことに深いお悔やみの言葉を述べてくれた。彼のオフィスに入るとき、彼は「ちょっと待て」と制して、黒い小型の機器を私の肩に押し付け、「放射線を測ろう」と言った。よく見たらiPhoneだった。「ジョーク、ジョーク、ガイガーカウンターのアプリはまだ出てない」と笑った。

 ソフトだけでそんな機能を持たせることは不可能だが、仮にガイガーカウンター付きのスマートフォンが発売されたら、日本だけでなく、原発問題に敏感なドイツでも爆発的に売れそうだ。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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