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効率よく短期集中で覚えられる7日間勉強法
【第5回】 2017年6月23日
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鈴木秀明

なぜ、試験勉強を始める前に、全範囲をざっくりと見る必要があるのか?

新刊効率よく短期集中で覚えられる7日間勉強法は、東大を独学で現役合格し、年間50以上、累計500超の資格を取得してわかった超合理的な方法を網羅しています。「時間をかけずに短期集中で勉強し、しっかり結果を出せる」――それが、「7日間勉強法」。どんな勉強にも応用できる、この短期集中のサイクルを一部抜粋して紹介していきます。

まずは全範囲をざっくりレビュー

 さて、ここからは、具体的な試験勉強の進め方に入っていきましょう。

 まず、最初に過去問を全範囲、ざっくりとレビューします。

 問題の形式や同じ問題がどれくらい出るかなどの出題傾向を分析するために過去問を見ますが、ここでは、それとは違い、試験内容の全体像をつかむために全範囲を見渡していきます。

 たとえるなら、スポーツチームに新しく赴任してきた監督が、まずチームの戦力や状況をざっとチェックし、そのうえで練習メニューをどう組んでいくか、決めていくようなイメージです。

 過去問は、最低でも直近5回分、できれば10回分を入手します。それを、1ページ1秒くらいの速度でめくっていきましょう。よくわからないワードがあっても途中で止まらず、ペースを保ったまま、最後までざっくりと目を通してください。

何を意識して見ていけばいいのか?

 見ていくときに意識しておきたいポイントは、次の2つです。

(1)試験範囲の全体像・体系・構造・流れ

 全範囲をざっくり見ることで、試験全体の構造がわかるようになります。細かい意味はわからなくてもいいので、「この問題は◯◯について聞いているんだな」というふうに、問われているテーマをまずつかむようにしましょう。第1章の段階では「こういう分野、こういうキーワードが出てくる」というのを意識しながら過去問を見たと思いますが、それをここでもう一度やってみるのです。一度見た映画をDVDで見直すような感覚だと思ってください。最初に見たときはわからなかったことも、この段階でもう一度見ることで、試験全体の内容や情報が整理されてくるはずです。

(2)今の自分の知識量と照らし合わせた情報

 「この内容はもう知っている」「勉強したことはあるが、細かいところは忘れている」「まったくわからない」など、今の自分の知識量と比較しながら見ていきましょう。

 そのうえで、「ここは集中的にやろう」「ここは軽く流そう」などの方針を整理し、それをもとに月曜日から金曜日の間にやることを決めていきます。

 この作業は、これまでもお話ししてきた、「合格ラインと自分の現状とのギャップを埋める」ことにつながります。

 過去問だけやっておけばいい試験なら、以上でじゅうぶんですが、公式テキストや公式参考書のようなものがある試験の場合は、それらにも目を通しておきましょう。

 その際も、基本的には過去問の場合と同じように(1)と(2)を意識して見ていくのですが、追加で以下のポイントにも注意して見ていきます。

(3)前のほうの内容を理解していないと後の部分がわからない構造になっているか

 試験には、数学のように公式や概念を順を追って理解していかないといけないものと、逆に、日本史などのように各パートが独立していて後ろのほうからやっても理解できるものがあります。前者なら、最初から順序立てて勉強していく必要がありますし、後者なら、順序を気にせず、好きな箇所から手をつけることも可能です。これは過去問だけを見ていてはわかりづらいので、テキストや参考書から探るのがいいでしょう。

(4)テキストの内容を過去問の出題傾向と照らし合わせた情報

 過去問と照らし合わせることで、よく出るポイント、出ないポイントがより明確になります。テキストに書いてあっても過去問にない内容は、出題される可能性は低いので、思い切って捨ててもいいとわかります。

 そのほか、テキストや参考書には、重要ポイントをわかりやすくまとめた図表などがあるので、そのような内容をさらっとながめておくのも有効です。

 このように全体を見渡すと、「自分は今このあたりにいるから、ゴールまでにはあとこれくらいの量をやる必要がある」という「道筋」のようなものがわかってきます。

 最初に全体を見ておくことは、「心の準備」にもなります。全体を把握しないまま場当たり的に勉強していくと、あとになって「えっ、こんな内容まで出るの!?」と、焦ってしまいがちです。

 遊園地のお化け屋敷や巨大迷路を思い浮かべてみてください。何も知らない状態で進むからこそ不安でドキドキしてしまいますが、どんなものがどこで待ち受けているのかをあらかじめ知っていれば、恐れることなく前に進むことができます。お化け屋敷や巨大迷路なら面白みは半減してしまいますが、試験の勉強は楽しむためではなく、受かるためにやるもの。「想定外」はできるだけ少なくしたほうがいいのです。

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鈴木秀明(すずき・ひであき)

資格・勉強コンサルタント。
1981年8月4日富山県生まれ。高校時代は塾・予備校に通わず、独学で東京大学理科一類に現役合格。東京大学理学部卒業。東京大学公共政策大学院修了。
24歳でAll About「資格」ガイドに就任。行政書士、中小企業診断士、気象予報士、証券アナリスト、宅地建物取引士、1級FP技能士をはじめとした500を超える資格をすべて独学で取得。年間50以上のペースで資格を取り続けている。
資格ガイドブック『最新最強の資格の取り方・選び方全ガイド』(成美堂出版)を毎年監修するほか、「日経ビジネスアソシエ」「プレジデント」といったビジネス誌の資格特集の監修、フジテレビ系「笑っていいとも!」「アウト×デラックス」のテレビ出演など、メディア出演実績はのべ200回以上。
資格試験の試験機関へのコンサルティング・プロモーション支援や、テレビのクイズ番組への問題作成支援などの活動も行う。また、ベネッセ「進研ゼミ中学講座」にて入試直前期勉強特集に先生役として登場するなど、試験直前追い込み期の勉強や、短期集中型の超効率勉強のスぺシャリストとして多方面で活躍中。


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