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岸博幸のクリエイティブ国富論

大連立や挙党一致を強調する候補は論外!
民主党代表選で問われるべき首相の条件

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第152回】 2011年8月26日
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 いよいよ8月29日に民主党代表選が行われ、次の首相が決まることになります。候補の方々が大連立とか挙党一致とか手段の話ばかり喋るのに対して、メディアもようやく「政策論争を」と言うようになり、この週末は候補者の間で論争が展開されると思いますが、それでは政策論争でもどういった点に注目すべきでしょうか。

マクロ経済運営

 この点については、新党日本の田中康夫代表はツイッターで『「反消費税増税」、「脱原発」、「霞ヶ関改革」、この3つこそが緊急かつ真に重要な政策のはずである』という、非常に的確な指摘をしています。

 私はこの意見に全面的に賛成です。今の日本が直面している経済政策面での大きな課題は経済運営、エネルギー政策、被災地の復旧・復興の3つに集約され、その解決のためには田中代表の指摘する3つをしっかりと実践する必要があるからです。

 マクロ経済運営については、震災の被害に加え電力不足や放射能の影響も残る一方で、欧米の経済もかなり厳しい状況にあるため、デフレが継続する中で株安と円高も続いています。個人的には、その中で消費税増税や復興増税というのは論外で、まずはデフレ克服に全力を尽くすべきと思いますが、もちろん増税で財政規律を最優先する考え方もあります。

 しかし、これまで増税を声高に叫んだ候補もトーンダウンして、増税について各候補のスタンスはほとんど似通ってきてしまいました。これでは誰がいいのか判断できません。増税のみならず、金融政策を含むマクロ経済運営について、各候補が明確な全体像を示すべきではないでしょうか。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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