「文章が苦手。書いている時間がツラい。メールも企画書もできれば書きたくない…」
「最初の1行を書き出すまでに、ものすごく時間がかかる…」
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なぜ、結婚式のスピーチは感動するのか?

友人や親族の結婚式に出席されたことのある方は、多いでしょう。
心から感動するスピーチは、えてして「話し方」のうまくない人から生まれます。

私が今でも覚えているのは、ある新婦の叔父のスピーチです。

子どもの頃からずっとかわいがってきた姪っ子が、結婚することになった。彼は、亡くなった新婦の父親代わりで、大変な緊張の中で登壇されました。

出てくるなり、しどろもどろ。原稿を用意していたのに、壇上で真っ白になってしまったのでしょう。

でも、開き直って、新婦との思い出や、新婦の本当の父親がどれほど娘をかわいがっていたかを、とつとつと、涙ながらに語り始めた話のすべてが本当に素晴らしく、会場のあちこちですすり泣く声が聞こえました。

あのとき、私や会場の人たちは、決して「話し方」がうまくて感動したのではありません。
他の誰にも話せない、その話の「内容」に感動したのです。

どこかで聞いたことがあるような、「冠婚葬祭のスピーチの仕方」などの本に書いてあるような内容だったり、芸人さんのような「話術」を駆使した語り手の自己満足を感じさせる話し方だったら、私は感動しなかったでしょう。

聴き手は、「話し方」ではなく「内容」に感動するもの

実は、文章も同じです。
「どう書くか」より「何を書くか」が、はるかに重要です。
大切なのは、文章の「表現」ではなく「中身」、つまりは「素材」なのです。

プロの作家やエッセイストのような「文章表現」や「レトリック」は、ビジネスで用いる文章には必要ありません。「書き方」にばかり気を取られて肝心の「素材」がない文章は、本末転倒です。

では、具体的には、どんなことが文章の「素材」になりうるのでしょうか?