アップルのスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック、ナイキ社のフィル・ナイトとビル・バウワーマン……。パートナーと組んで創業に成功した例は枚挙に暇がありません。しかし、「もしも2人の議論が平行線になった場合、事業が停滞しやすい」と山口揚平氏は指摘します。今回は、チームで創業するときの注意点を紹介します。

図1 事業創造フレームワーク
第8回、第9回では、「立ち上げ期のチーム」について解説します。
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最後の1人になっても
事業を続けてくれる仲間がいるか?

 コンセプトを決め、利益の作り方を考え、必要な資金を集めたら、次はチーム作りだ。あなたが1人で最初のプロダクトのプロトタイプを作るという選択肢もあるが、メンバーを口説いてから作ることも可能だ。もしかしたら、資金調達の前や最中にチームを作ることになるかもしれない。

 チーム作りの段階まで来ることができたら、それだけで素晴らしいことだ。途中でいろいろな苦労もあったはずだ。是非、もうひと踏ん張りして、プロダクトを作って売り出すところ(第10、11回予定)までいってほしい。

 創業して間もない頃は、仲間の人数、特にフルタイムで働くコアメンバーの数はそれほど大きくならない。ボランティアやお手伝いというかたちで友人が関わり、助けられる局面もあるかもしれないが、本当に頼りになるのは、強くコミットしてくれる数名のコアメンバーだ。

 事業創造の過程、特に創業期には、多くの予期せぬトラブルに遭遇する。仲間が離れていってしまう場合も少なくない。そんなときに、ぐっとこらえて、ビジョンやミッションのためにやるべきことを続けられるのはコアメンバーだけである。

 具体的には「最後の1人になっても事業を続ける」という覚悟があるメンバーが何人いるのか、という点が重要になってくる。この点で、組織が拡大したあとに採るべき人材とは明確に採用基準が異なっている。