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経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

「ソブリン・ワールドカップ」は二次予選に!
昨年同様、年末にかけて日本の金利も上がり出すのか
――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト],森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト],島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト]
【第46回】 2011年12月7日
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ドイツ国債の札割れ不安

 11月23日にドイツの国債入札で札割れが生じて以来、ドイツの金利も上昇する不安が生じている。また、日本でも金利が上昇し、1%を上回る状況になった。

国債は信じられるのか

 最近、一部の投資家の議論として、国債は社債よりも「たちが悪い」との見方が生じている。それは、倒産法制も十分でない国家と比べ、倒産法制などの市場での制度が存在する民間クレジットのほうが、わかりやすいというものだ。

 過去、デフォルトを生じさせた国家はいくつもあったが、担保で回収されたものも少なく、その国の資産が売却されるものでもなかった。国家の場合、CDS市場も結局十分にヘッジが利かない状況が明らかになった。

 ソブリンCDS市場では、ギリシャ国債の債務再編に対して「自発的な」としてデフォルト事由に抵触しないとしたのは、ソブリンCDSの機能否定につながった。したがって、債券のヘッジを行なうには現物の投げ売りを行なうしか選択肢がなくなったのは、無理なCDSへの対応が生んだ副作用とも言える。

 一方、格付け機関はこれまでソブリン格付けに比較的高めの格付けを付し、その体系がバーゼルも含めた規制体系にも活用されてきた。

ソブリン・ワールドカップの
「一次予選」は経常収支で行なわれた

 これまで国債は、投資理論において「リスクフリー」商品として様々な投資の基点として位置づけられた。今日の投資環境の難しさは、国債のクレジット商品化のプロセスが止まらないことで、投資の基本概念自体が改めて問われる局面にある。

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高田創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]

たかた はじめ/1958年生まれ。82年3月東京大学経済学部卒業、同年4月日本興業銀行入行、86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)、93年審査部、97年興銀証券投資戦略部、2000年みずほ証券市場営業グループ投資戦略部長、06年市場調査本部統括部長、チーフストラテジスト、08年グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長、チーフストラテジスト、11年より現職。『銀行の戦略転換』『国債暴落』『金融市場の勝者』『金融社会主義』など著書も多い。

森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト]

もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総研入社。98年~2000年米ブラウン大学大学院に留学し、経済学修士号を取得。その後、英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所経済調査部を経て、08年バークレイズ・キャピタル証券入社。日本経済および金融・財政政策の分析・予測を担当。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)など。2010年7月より、参議院予算委員会内に設置された「財政再建に向けた中長期展望に関する研究会」の委員を務めている。

 

熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]

くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。

島本幸治 [BNPパリバ証券東京支店投資調査本部長/チーフストラテジスト]

しまもと・こうじ/1990年、東京大学卒業、日本興業銀行入社。調査部門で金利分析や経済予測を担当。2000年からBNPパリバ証券で投資調査本部長兼チーフストラテジストとして金融市場予測を担う。日本経済新聞社の債券アナリスト・エコノミスト人気調査の債券部門では06、08年に1位。金融庁の金融市場戦略チームや金融税制研究会、行政刷新会議の事業仕分けなどに参加。


経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

リーマンショック後の大不況から立ち直りつつあった日本経済の行く手には、再び暗雲が立ち込めている。留まることを知らない円高やデフレによる「景気腰折れ不安」など、市場に溢れるトピックには、悲観的なものが多い。しかし、そんなときだからこそ、政府や企業は、巷に溢れる情報の裏側にある「真実」を知り、戦略を立てていくことが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、高田創、森田京平(50音順)の4人が、独自の視点から市場トピックの深層を斬る。

「経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層」

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