相談を受けた後、少々困り果てて、何か変わるきっかけ、もしくはアプローチはないものかと思案していたところ、Uさんの考え方を大きく変える出来事が起きました。

上司に嫌々付き合っていた
若手社員の声がきっかけ

 帰宅途中、駅の喫煙所でタバコを吸っていると、20代の若い会社員たちが数人で、上司について話していたそうです。おもしろそうだと思ったUさんは、聞き耳を立てました。

「おごるから飲み会に付き合えって、楽しくもないしほんと迷惑な話だよなぁ」

「仕事はきちんとやっているのだから、プライベートの自由な時間まで奪わないでほしいと思うよ」

「説教ばかりでつまらない。仕方がなく付き合っているのに気づかないんだよなぁ」

「遅くなってタクシーで帰ると1万円近くかかるんだよ。嫌な気持ちになって、プラス金もかかるなんて、ほんと意味がないよ」

 彼らの話を聞き、Uさんは、「初めは興味本位だったけれど、次第に自分のことを言われているように感じて耳が痛かった」と言います。自分も、彼らの上司と変わらないということに気がついたのです。

「そういえば、終電が終わった後まで引っ張ってたなぁ」「金曜の飲み会は、元気がないやつが多かったけれど、あれは疲れていたのではなく、翌日の予定を考えていたのか」など、思い当たる節がたくさんあったのです。