優秀なエリートには共通点がある。彼らは「真面目に、我慢して、一生懸命」ではなく、「ラクして速く」をモットーに、効率よく結果を出し続けている。まじめさと仕事のパフォーマンスは比例しない。24年間で5万人以上のクビ切りを手伝い、その一方で、6000人を超えるリーダー・幹部社員を選出してきた松本利明氏の新刊、『「ラクして速い」が一番すごい』から、内容の一部を特別公開する(構成:中村明博)
恥ずかしがらず、
どんどん「音声入力」を使おう
フリック入力とは、スマホの入力を速くするためにできたものです。
「あ」のキーにタッチすると、周囲に「い」「う」「え」「お」が花びら状に出現し、指を払った方向の文字が入力されます。「フリック(flick)」とは英語で「指でサッとこする」という意味です。
慣れれば画面をタップする手間が減るので高速入力が可能です。しかし、フリック入力よりラクに速く入力する方法があります。
それは「音声入力」です。
iPhoneなら、文字を入力するキーボード左下のマイクのマークをタップすると音声認識ソフトの「Siri」が立ち上がります。Android(アンドロイド)にも、端末ごとに音声認識ソフトがインストールされています。
現在の音声認識技術を使えば、指を使わずにスラスラ入力できます。「お世話になっております まる 改行」などと、改行したい部分や句読点の位置も声に出せば、手入力より簡単に入力してくれます。
音声入力なら、エレベータ待ちをしている1分間に1通程度のメールは書けるのでオススメです。
メールだけではなく、アイデアメモや文章・原稿書きにも使えます。長時間PCでローマ字入力すると、指や腕が疲れますが、音声入力は話すだけです。
WindowsでもMacでも標準装備に音声入力機能がついています。グーグルの音声認識は高性能ですので、一度ダマされたと思ってやってみてください。
ただ、長い文章を一発で仕上げようとするのはやめましょう。一度書いたのち、何度かレビューして修正するなど、音声入力は仕上げではなく、最初のドラフト作成に能力を発揮します。
音声入力で注意するのは2つ。
1つは、文章修正がやりにくいこと。話すのを一旦止めると、頭の中に浮かんでいた文章は消えてしまいますし、手入力で修正したほうが速いです。
もう1つは声に出すとき、照れてしまうこと。一方的に機械に向かって話すことに慣れていないと、恥ずかしいかもしれません。喫茶店、エレベータの前、バス停など、他の人も話す場所なら気になりません。別売りですが、音声入力用延長マイクを使えば歩きスマホになりません。
勇気を出して一度やってみましょう。