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現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

バーチャル看板だらけの世の中到来

安間裕
【第3回】 2012年2月15日
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 前回、AR(Augmented Reality=拡張現実)の3つのかたちと、そのうち最もわかりやすい、「現実社会をスマホなどで透かしてみると、リアルタイムに、3Dの映像と合成されて見える」という、ARの基本形を紹介しました。

 そのわかりやすい例として、あたかも、「かめはめ波」をものすごくリアルに打てちゃうことから、このコラムでは「かめはめ波」型ARと呼んできました。

 今回は、現実社会に対してスマホを透かしてみると、そこに情報を書き加える「補強現実」型ARを紹介してみたいと思います。

 この代表的な事例は、ARとしては唯一、日本が世界に誇れるかもしれない「セカイカメラ」です。これは、頓智(トンチ)ドット株式会社が無償で提供しているスマホ(iPhoneとAndroid)用のプログラムです。

 屋外でスマホを風景に透かしてみると、GPSと連動して、場所情報に貼り付けられている「エアタグ」に登録された情報が表示されるという画期的なアイデアと技術によって実現されているものです。

 その場所に関する情報なら、なんでも登録・表示できます。例えば、岐阜県では、観光名所にエアタグを貼り付けておき、旅行者がお城を透かしてみたときにその解説が出てくるとか、名所旧跡ツアーをナビしてくれるなどといったものにも使われています。佐賀県とか、埼玉県とかもセカイカメラを利用した観光キャンペーンなどをやっています。

 まだ「セカイカメラ」を味わっていない方のために動画を。とても便利で、例えばキーワードに“おいしいレストラン”とかって入力して、世の中をスマホでかざして見ると、バーチャルな「お勧めレストラン」の看板だらけになって、そこをクリックすると、「おいしいメニュー」「だいたいの一人あたりのお値段」とかが出てくるというものです。

 海外でもこのコンセプト(はっきり言ってパクリです)で、NokiaやLGも出しています。英語版なので、なんだか世界ではこっちが流行っちゃいそうで、日本人としては、とっても嫌な感じがします。

 「セカイカメラ」で見ると、東京はもう既にエアタグだらけになっています。ただでさえ現実社会がごちゃごちゃしているのに、なんと、ARの世界でも、もう、こんな風になっちゃてるなんて。まったく東京ってやつは…。

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グローバル経済のなかで地盤沈下の進む日本。再びIT先進国として飛躍するためには、ITをビジネスの武器とする発想が必要だ。ビジネスは現場が肝心。現場の意思決定のスピードアップなど現場力向上に先端ITをどう生かしていけばよいか、IT業界のフロントランナーがわかりやすく解説する。

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