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非日常空間での“学び合い”が
研修効果を最大化させる

「研修内容がマンネリ化している」「効果が出ているのかよくわからない」といった悩みを抱える人事担当者は少なくない。ビジネス環境が大きく変化する中、研修のやり方も改革を迫られている。より効果的な研修を行うにはどうしたらいいのか、組織コンサルタントの堀公俊氏に聞いた。

 企業研修といえば、会議室や各種施設などに集まって朝から晩まで講師の話を聴く座学スタイルのものを思い浮かべる人が多いだろう。しかし、そうした研修は時代遅れになりつつある、と、『教育研修ファシリテーター』の著者、堀公俊氏は語る。

 また、歴史的にそうした研修が長く続いてきたため、受講者の側にも研修は「つまらない」「身に付かない」「役に立たない」という負のイメージが染み付いてしまっているという。

“教育”の場ではなく
“学習”する場に

組織コンサルタント
日本ファシリテーション協会
フェロー 堀 公俊

1960年神戸生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカー勤務後、95年より組織改革、企業合併、教育研修、コミュニティ、NPOなど多彩な分野でファシリテーション活動を展開。2003年に有志と共に日本ファシリテーション協会を設立し、初代会長に就任。『ファシリテーション入門』(日経文庫)、『教育研修ファシリテーター』(共著、日本経済新聞出版社)など著書多数。

 企業や自治体などで、年間200件近くの研修に携わっている堀氏だが、その多くで感じるのが、研修を主催する人事部門と受講者(現場)の問題意識のずれだという。

 人事担当者に現場経験のない人が多く、コーチング、ロジカルシンキングといった、はやりのテーマで研修を企画するものの、現場が切実に感じている問題意識と乖離してしまっていることが多い。それが、研修をつまらないものにさせてしまう遠因にもなっている。

 「さらに問題なのは、『ウチはここが悪いので直してほしい』といったネガティブな依頼が多いことです。社内で言えないことを講師の口を借りて言わせるわけですが、欠点を厳しく指摘するとほとんどの受講者は落ち込んで帰っていきます。そこで奮起するのは本当に優秀な人だけで、たいていは数日もすれば忘れてしまい、『身に付かない』『役に立たない』となってしまうのです」

 では実りある研修を行うにはどうしたらいいのか。堀氏は研修の本来の目的に立ち返ることを提案する。

 「研修とは“教育”の場ではなく、一人ひとりが普段感じていること、考えていることを持ち寄って“学習”する場であるべきです。その観点からすれば研修の効果も、行動変容度ではなく、従業員満足度で測るべきだと私は考えます。『この会社・組織にいれば自分は成長できる』と感じさせることができれば、その研修は成功したといえるのではないでしょうか」 

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