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東京理科大学専門職大学院イノベーションレビュー
【第1回】 2012年8月6日
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高度化する企業の知財戦略に対応。
特許だけでなくコンテンツ関連の科目も充実
東京理科大学専門職大学院MIP(知的財産戦略専攻)
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日本企業、さらには日本経済の発展を考える上で、知的財産の重要性はますます高まっている。しかし、知財の専門知識を持つ人材が不足しているという企業は少なくない。そこで、知財の実務、さらには知財戦略を担う人材の育成を目指して東京理科大学に設立されたのが、専門職大学院イノベーション研究科の知的財産戦略専攻(MIP)である。東京都心のMIPキャンパスでは、さまざまな業界で働く多くの社会人が学んでいる。

70以上の授業科目から選択する
カスタマイズ教育で知財を学ぶ

 東京理科大学のイノベーション研究科に知的財産戦略専攻(MIP:Master of Intellectual Property)が開設されたのは、2005年のことである。MIPの定員は80人。MIPが注目を集める理由は、設立の経緯とも重なる。MIPの鈴木公明准教授はこう説明する。

 「技術立国、知財立国としての日本の発展を目指す上で、知財の専門家や実務家の育成は欠かせません。そのような機運の高まりを受けて、MIPは設立されました」

 ただ、その後は知財に対する考え方には変化が見られると鈴木准教授は言う。

 「2005年当時は、『社内で生まれた知財を保護し、ビジネスに活かそう』という考え方が強かったように思います。いわば、『あるものを活用する』という発想です。最近は、未来から逆算するアプローチも重視されるようになりました。将来に実現したいビジネスモデルを構想し、そのために必要なものを洗い出す。足りないものは研究開発によって生み出すこともあれば、外部から調達することもあるでしょう。これは人材や技術、知財、あらゆることについて言えることです」

事業構想サイクルイノベーションを起こすようなシナリオとして事業構想を行い、それを可能とするための経営資源(知財など)の構成による競争力をデザインし、それらの資源を入手・調達する。事業構想の実現に向けてプロセスを進める手法であり、産業界の成功事例に多く見出せるモデル

 現状から発想するアプローチと未来から逆算するアプローチ。複眼的な視野から知財戦略を立案するためには、「経営と知財、両方の知識が求められます」と鈴木准教授は語る。

 例えば、ライバル企業と特定領域でアライアンスを結ぶこともあるだろう。重要な知財を持つ異業種企業と合弁企業を設立することもあれば、その企業を買収するという選択もありうる。

 「複雑なスキームを成功に導くためには、経営戦略と整合した高度な知財戦略を策定・実行する必要があります。与えられた仕事をこなすだけでなく、自分で『何をすべきか』を考えられる人材を育成したいと考えています」(鈴木准教授)

 その人材育成に向けて、MIPはマネジメント領域から法律やテクノロジーの領域までをカバーする70以上の授業科目を用意している。それらは大きく「基礎科目」(基礎系と法律系、演習系)と、「発展科目」(戦略系、実務系、専門系、経済・経営系、技術系)に分かれており、加えて「知財プロジェクト研究」という演習科目(ゼミ)がある。

 また、イノベーション研究科にMIPと並列の形で設置されている技術経営専攻(MOT)の科目を選択できるのも大きな特長だ。これらの幅広い科目の中から、院生が目的や関心に応じて選択するという仕組み。「私たちは、カスタマイズ教育と呼んでいます」と鈴木氏は言う。

 

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東京理科大学専門職大学院イノベーションレビュー

いかにして技術から新しい価値を生み出すのか。また、その成果をいかに正当に確保し、配分するのか。東京理科大学専門職大学院のMOT(技術経営専攻)とMIP(知的財産戦略専攻)には、教員・院生を問わず多様な人材が集い、現実の課題に基づく視点から、イノベーションを実現するための叡智が日々蓄積されている。

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