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マクロ・ヘッジファンドの逆
リスク資産の買いが有効

門司総一郎(大和住銀投信投資顧問経済調査部長)
2012年7月25日
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 マクロ・ヘッジファンド(以下マクロ)は主として先物を用い、世界中の株式・債券・通貨に買いや売りのポジション(取引残高)を取ることにより利益を得るタイプのヘッジファンド。調査会社ヘッジファンドリサーチ(以下HFR)は今年3月末の運用資産を4686億ドル(約37.5兆円)と推計している。

 著名投資家ジョージ・ソロスのヘッジファンドなどがこれに相当するが、最近ではCTA(商品投資顧問)と呼ばれるプログラム売買を活用するタイプが主流だ。

 マクロの運用成績は芳しくない。マクロ全体の運用成績を指数化したHFRのマクロ・ヘッジファンド指数(以下マクロ指数)は2009年の春以降右下がりとなっており、S&P500が上昇しても下落しても利益を上げることができない状況が続いている。

 両者の動きの類似性の強さを示す相関係数は昨年9月19日に▲0.76まで低下した。これは両者の動きが逆相関(両者が逆方向に動くこと)にある、言い換えればマクロが全体として米国株に弱気、あるいは結果的にそれと同様となるポジションを取っている可能性を示している。

 しかし、そこからS&P500は上昇に転じたため、マクロは損失を被ったと思われる。その後今年2月から3月にかけて相関係数が急上昇、4月2日には0.8に達した。したがって、おそらくマクロは米国株に強気に転じたと思われるが、皮肉なことにこの日を境にS&P500は調整に転じており、ここでもマクロの戦略は奏功しなかったことになる。

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