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金融市場異論百出

日系ブランドの涙ぐましい努力
新体制下の中国経済・最新事情

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2013年1月21日
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 1月上旬に中国に出張した。昨年の9月、10月、11月にも行ったが、尖閣諸島問題に関する市民の反日感情は、表面的には弱くなってきている。例えば、上海ではタクシーの中で携帯電話で日本語を話したからといって、運転手に「降りろ」と言われる確率はゼロに近くなっている(地域によってはまだ続いているようだが)。

 日本車販売台数の前年比は、マイナス幅を縮めてきている。ただし、日系ブランドは涙ぐましい営業努力を行っている。知人の中国人が北京で日本車の販売店に行ったところ、主力の中型車が大きく値引きされていた。次のような「お知らせ」もあった。「この車は中国で製造されています。価格は25万元で、そのうち、中国政府に納められる税金は8万元、日本政府に納められる金額はわずか2400元です」。北京では昨年、「日本車を買うとそのお金が日本政府に入り、日本政府はそれで軍備を増強して、中国に爆弾を落としにやって来る」というデマが携帯電話へのショートメッセージで流れた。そういったデマを打ち消すための「お知らせ」だったようだ。

 習近平総書記の市民の間における評判は今のところ非常にいい。汚職摘発、政府関連行事の簡素化、政府高官が車で走る際の道路2車線封鎖の禁止(それによる渋滞にうんざりしている人は多い)等々が好感されている。ただし、新体制の本格的な政策は3月の全国人民代表大会で閣僚が確定してからだ。格差是正、汚職撲滅、投資主導から消費主導への移行といった「リバランス政策」に新政権が本気で取り組めるのか注目される。

 市場関係者の今年の成長率予想は、慎重派で7%台後半、楽観派で8%台前半である。景気に対する見方は一時期より明るくなっている。ある大手素材メーカーによると、市況は昨年6~7月がボトムで、8~9月は緩やかな回復、10月から明確な上昇が始まったという。新体制が都市化の推進を表明していることも影響している。

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