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最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!
【第39回】 2016年6月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
藤沢久美 [シンクタンク・ソフィアバンク代表]

「責任者がいない組織」で、なぜうまくいく?
面白法人カヤック・柳澤大輔氏に聞く!(第2/3回)

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つねに新しいコンテンツと面白いサービスを生み出すウェブクリエイター集団、面白法人カヤック・柳澤大輔氏(代表取締役CEO)と、1000人以上のトップリーダーを取材してきた藤沢久美氏による対談。

藤沢さんは、発売3ヵ月で5万部を突破した『最高のリーダーは何もしない』の企画段階から、ビジョン型のリーダーの代表的な人物として、柳澤さんについて語っていたという。

柳澤さんは「面白法人」の経営者として、どのようにビジョンを現場に浸透させているのか。また「経営理念オタク」を自称する柳澤さんは、さまざまな企業の経営理念をどうウォッチしているのか。全3回にわたってお届けする連載の第2回。(聞き手/藤田悠 構成/前田浩弥 撮影/宇佐見利明)

▼前回の記事▼
リーダーはもっと「言葉」にこだわったほうがいい(第1回)
http://diamond.jp/articles/-/92497

責任者がいない?
ホラクラシー経営とは

柳澤 大輔(やなさわ・だいすけ) 面白法人カヤック代表取締役CEO
1974年香港生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社。
1998年、学生時代の友人と共に面白法人カヤックを設立。鎌倉に本社を構え、鎌倉からオリジナリティのあるコンテンツをWebサイト、スマートフォンアプリ、ソーシャルゲーム市場に発信する。ユニークな人事制度(サイコロ給、スマイル給)や、ワークスタイル(旅する支社)を発信し、「面白法人」というキャッチコピーの名のもと新しい会社のスタイルに挑戦中。2015年株式会社TOWの社外取締役、2016年クックパッド株式会社の社外取締役に就任。
著書に『面白法人カヤック会社案内』(プレジデント社)、『アイデアは考えるな』(日経BP社)などがある。

【柳澤大輔(以下、柳澤)】ダイヤモンドメディアという会社が実践している「ホラクラシー経営」というものがあるんですよ。これ、今熱いんです。アメリカのザッポスの経営もホラクラシー経営の分類に入るらしいんですけど。

【藤沢久美(以下、藤沢)】ホラクラシー……?どういう意味なんですか?

【柳澤】ピラミッド型の反対で、分散型・非階層型のクラスタというような意味です。ここは30人くらいの会社で、給料も全部自分たちで決めているそうですよ。

【藤沢】給料を全部自分たちで?

【柳澤】そう。そのほかに、理念は何もないんですよ。でもいろいろ話を聞いていると、その「給料を自分たちで決める」というプロセスがもう、理念そのものになっている。それをずっとやってるから、そのプロセスが苦痛ではない人だけに自然になるし、肩書もなく、責任者も不在。究極の経営スタイルですよね。

【藤沢】でも、リーダーはいる?

【柳澤】リーダーはいるんです。うちもなんか似たようなところがあって、そこが矛盾しているようなのですが。たとえば何かあって「責任者は誰だ」っていうときに、責任者は全員ですと応えることを目標にしている会社なんです。でも、もともと誰か1人に責任があるということでは本来ないと思うのです。そしてこれは言い換えると、誰がキーマンなのか明確じゃないという組織ともいえて、だから中途で入った人は、誰に何を言えば物事が動くのかさっぱりわからなくて、戸惑うみたいですね。

【藤沢】それって、どうしたら物事が動くんですか?

【柳澤】なんとなく動くっていうか……これが不思議なもので。

【藤沢】それって、すごく興味深いですね。たとえば日本の官僚や霞が関組織って、責任者不在で、それが悪を生んでいるというイメージがあるじゃないですか。でも、もしかしたら昔は、責任者不在の霞が関ってすごくうまく機能してて、それが今通用しなくなっているだけなのかもしれない。だけど一方で、カヤックさんのようにうまくいっている会社もあるっていう……この境目は何なんでしょう。

【柳澤】うーん。その会社の文化をつくっているものに核心がある気がしますね。それを紐解いていくと面白い気がします。カヤックなら「ブレスト」、ダイヤモンドメディアさんなら「給料を自分たちで決める」ってことだと思います。

【藤沢】具体的なディシプリンがある。宗教みたい。

【柳澤】宗教だと、聖書とかお経のような言葉なんだけど、必ずしもそうじゃなくていいんですよ。任天堂も社是がないっていうじゃないですか。でも、やはり「何か」があるはずなんですよね。だから、必ずしも言語化しなくてもいいっていうことですよね。

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藤沢久美 [シンクタンク・ソフィアバンク代表]

(ふじさわ・くみ)大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年に日本初の投資信託評価会社を起業。同社を世界的格付け会社スタンダード&プアーズに売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。2013年、代表に就任。そのほか、静岡銀行、豊田通商などの企業の社外取締役、文部科学省参与、各種省庁審議会の委員などを務める。
2007年、ダボス会議(世界経済フォーラム主宰)「ヤング・グローバル・リーダー」、翌年には「グローバル・アジェンダ・カウンシル」メンバーに選出され、世界の首脳・経営者とも交流する機会を得ている。
テレビ番組「21世紀ビジネス塾」(NHK教育)キャスターを経験後、ネットラジオ「藤沢久美の社長Talk」パーソナリティとして、15年以上にわたり1000人を超えるトップリーダーに取材。大手からベンチャーまで、成長企業のリーダーたちに学ぶ「リーダー観察」をライフワークとしている。
著書に『なぜ、川崎モデルは成功したのか?』(実業之日本社)、『なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか』(ダイヤモンド社)など多数。
Facebook:
https://www.facebook.com/kumi.fujisawa.official


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