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98年と02年の動きが示唆する長期金利1%割れ後の市場

松野利彦
2010年9月8日
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 長期金利の低下が続き、ついには10年物国債の利回りが1%割れとなった。過去十数年をさかのぼると1998年と2002年にこうした事態が起きており、今回で3度目となる。その後の推移を過去に従うのであれば、一段と低金利が進んだ後に急激な金利の上昇が見られるだろう。このときの株価も低下の後に急反騰している。

 98年は前年に山一證券、北海道拓殖銀行ほか、多くの金融機関が経営破綻した。政治的にも橋本政権が消費税率を引き上げて景気の腰を折っている。また、98年にはロシアの通貨切り下げ(8月)でヘッジファンドLTCMが破綻に追い込まれ、ドル円も年央の140円台から年末には110円台までの急速な円高に見舞われた。そして日本債券信用銀行、日本長期信用銀行が公的管理下に置かれて上場廃止、日経平均株価もバブル後の最安値を下回るなど、激動の時代であった。こうした背景によりリスク回避の債券買いが一段と進み、同年9月に長期金利1%割れという事態になっている。

 また02年は前年に小泉内閣が発足。この年は9・11米同時多発テロ(9月)、マイカル(9月)や米電力会社エンロン(12月)の経営破綻などから、17年ぶりに日経平均株価が1万円割れとなった。翌年の02年に一時は1万2000円近くまで回復する場面もあったが、デフレスパイラルと金融機関の不良債権処理に手間取り、再びバブル後の安値を更新。同年10月に長期金利は再び1%を割り込み、安全資産としての債券がもてはやされた時代であった。

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