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40代を後悔しない50のリスト【時間編】
【第23回】 2016年7月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
大塚 寿 [エマメイコーポレーション代表取締役]

親が死ぬ「Xデー」まで必ずしておきたい!
先人の後悔に学ぶ「媒介の法則」とは?

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孝行のしたい時分に親はなし。実際に親を失ってから、もっと一緒に過ごす時間を取ればよかったと後悔している諸先輩は多い。しかし、後悔していない人たちには、ある共通点があった。1万人インタビューからわかった「媒介の法則」とは?シリーズ最新作『40代を後悔しない50のリスト【時間編】』から、一部を抜粋して紹介する。

【後悔リスト23】親や子ども、夫婦で過ごす時間をもっと取ればよかった

 40代というのは、親との関係、子どもとの関係も30代のときと大きく変わります。親との関係においては、それまでは完全に他人事だった「親の介護」が、ある日突然にリアルな課題として浮かび上がります。

 また、私もその一人ですが、地方出身で都会で働いている人は、帰省の度に自分の親が小さくなったと感じ、老け込んでいく姿を目の当たりにしては寂しい思いをすることが多くなります。

 「孝行のしたい時分に親はなし」とはよく言ったもので、親が元気なうちには、その苦労やありがたみに気づかずに、それがわかるようになったときには、すでに親は亡くなっているという後悔も40代になるとグッと増してきます。実際に親を失ってから、もっと一緒に過ごす時間を取ればよかったと後悔している諸先輩は多いものです。子どもや夫婦間の時間もまったく同じです。

 40代は仕事盛りの時期と、子育ての時期がピタリと重なるため、平日は夕食すら一緒に取れず、「個食」なんて言葉も生まれる始末です。休日は休日で疲れを取るためにゆっくりしたい気持ちが優ってしまって、ついつい親子や夫婦の時間を軽視してしまう人も多いでしょう。

 結局のところ、頭の中では家族で過ごす時間を取りたいと思っていてもできなかったというのが、これまで後悔している世代の弁なのです。そして、働き方が変わらない限り、もしくは価値観を刷新しない限り、これから40代を迎える「イクメン」世代でも恐らく同じことが起きてしまうと思います。

 偶然か意図的かは別にして、先人たちのうちで後悔していない人たちには、ある共通点がありました。それは、親や子ども、あるいは夫婦で過ごす時間を習慣化する「媒介」を持っていたことです。

 例えば、O場さんのお宅では、ペットである犬が家族間の媒介の機能を果たしていました。「ゴン」という名のチワワでしたが、休日は「ゴン」の散歩がてらに一緒にいろいろな場所に出かけ、平日も「ゴン」の散歩は誰がした、ゴハンはどうしたといったコミュニケーションがありました。

 また、S下さんの場合は、少年サッカーが子どもとの関係の媒介となりました。たまたまS下さんが転勤した地域がサッカー熱の高い地域で、小学生だった息子もその影響から、地元のサッカーチームに入ることになりました。

 S下さんにはサッカーの経験はありませんでしたし、本音を言えば、土日の試合の引率や送り迎えが面倒くさくて、最初は嫌々息子をグラウンドに連れていっていました。はじめは一人ボーっとグラウンドで駆け回る少年たちを見るだけでしたが、徐々に他のお父さんたちと言葉を交わすようになっていきました。

 そんなある日、他の子のお父さんが大声を上げて、S下さんの息子さんを一生懸命応援しているではありませんか。最初は聞き間違いかと思ったのですが、そうではありません。自分の息子ではなく、S下さんの息子さんに声援を飛ばしているのです。

 そのとき、S下さんは自分自身も「そこにいていい仲間」の一員として認められているような気になりました。それから、夫婦同伴で缶ビールを飲みながら子どもたちを応援したり、子どもたち抜きで夜に宴会するようになったりと、子どものサッカーつながりの家族コミュニティーが成立していったのです。

 サッカーチームのお父さんとは毎週顔を合わせますし、少なくとも月に一回は定例の宴会をしていました。夏の子どものサッカー合宿に合わせて、自分の夏休みも取っていたくらいです。少年サッカーのおかげで、子どもとの時間、夫婦の時間に満足感を持つことができたのです。

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大塚 寿(おおつか・ひさし) [エマメイコーポレーション代表取締役]

1962年、群馬県生まれ。株式会社リクルートを経て、アメリカ国際経営大学院(サンダーバード校)でMBAを取得。現在、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役。
挫折の多かった10代、「もっとやれるはずだ」という想いと現実とのギャップに悶々とした20代を過ごした。なんとか現状を変えようと、リクルートの営業マンという立場から、社内外の大手企業・中小企業の管理職や経営者1万人以上にアドバイスを求めるが、その中でも40代を後悔している人が特に多いことを発見。その轍を踏まないように準備し、40代で自己実現を果たす。歴史上の成功者よりも、身近な市井の人の成功・失敗に学ぶことの合理性を痛感している。
著書にシリーズ累計28万部の『40代を後悔しない50のリスト』『30代を後悔しない50のリスト』『結婚を後悔しない50のリスト』(以上ダイヤモンド社)など多数。


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元リクルートの営業マンだった著者が、これまで出会った管理職・経営者・定年退職者1万人以上にインタビューしてわかったのは、40代こそが「人生最大の分かれ道」だということ。そして、40代が最も後悔していることこそ「時間の使い方」だった。「仕事と家庭」「自分の仕事と部下のマネジメント」「自己実現と出世」「夫と父」「妻と母」など、限られた時間の中でバランスを取り続ける両立世代が、自分らしい生き方・働き方を取り戻すには? 計画術から習慣術、仕事術、マネジメント術、バランス術まで、『40代を後悔しない50のリスト【時間編】』から一部を抜粋して紹介する。
 

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