「箇条書き」ひとつで、
ここまでわかってしまう。

 先ほどのAさんの箇条書きは「隠れ重言」だらけだ。ビジネスにおいて「商品の差別化が必要である」ことは当たり前だ。誰も否定しない。それを結論とするのは思考停止している証拠だ。

差別化の是非ではなく、どうやったら差別化できるかを思考する必要がある。Bさんはその差別化が必要であることは当たり前として触れず、その差別化の方法として、ブランドメッセージの変更を案として伝えている。それが正しいかは別として、考えていることは上司に伝わるだろう。

 同じようにAさんの「販売をしっかりと加速する」というのも、ビジネスであればそれができるならそうしたい当たり前のことだ。どうやったら加速できるかが思考するところなのだ。

 Bさんは新たにネット販売を始めるという案を伝えている。これも、正しいかは別として、Bさんが考えようとしている姿勢は上司に伝わるだろう。

箇条書きは、その人の思考レベルをあらわしてしまう。

「隠れ重言」はないか?「隠れ重言」で結論を出した気になり思考停止していないか?あなたのまわりの箇条書きを改めて確認してみてはどうだろうか。