電子帳簿保存ソリューションを選ぶポイントとは?
10月1日から消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度がスタートする。また取引先・得意先から電子データで受け取った書類は、電子のままで保存することが「義務化」された改正電子帳簿保存法(以下、電帳法)の宥恕期間は23年12月末で終了。企業の経理DXは、まさにまったなしの状況だ。
これから早急に対応するために、検討したいポイントは「法令対応と業務の効率化の両立」が可能という考え方だ。つまり直前に迫ってきている電帳法に対応しながら、費用や時間などのコスト削減、さらに生産性の向上も推進できるサービスを、いかにスムーズに導入できるかという点。それには、導入コストはもちろんだが、サービスを使う従業員の教育コストも低い方がいい。
名古屋に本社を構える鋲螺(びょうら、ネジ)や機械加工部品、組立品の専門商社、好信(よしのぶ)。この老舗専門商社は、電帳法の対応の前から経理業務に苦慮していたという。毎月数千枚に及ぶ紙での起票、請求書や納品書の管理、入出金の付け合わせなど、業務量が膨大で、エクセルや会計ソフトを使用してデジタル化を進めてみたものの、どうすればもっと生産性が上がるのかを模索していた。
電帳法対応に業務効率化。この難題を老舗企業はどうやって乗り越えたのか。次ページからその道のりを詳しく紹介する。