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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

アフリカ・マラウイの発明家が教えてくれた
学ぶことの本当の意味と最後まで諦めない心
~『風をつかまえた少年』著者
ウィリアム・カムクワンバ SPECIAL INTERVIEW

週刊ダイヤモンド編集部
2011年1月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
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人間がつくったものであれば、自分でもつくれないはずがない──。そう考えて、独学で物理や化学を学んだ14歳の少年は、アフリカ大陸最貧国のマラウイで、ゴミ捨て場の廃品類を集めて「電気を起こす風車」を組み立てた。今では電力を供給して自家消費している。学ぶことで自らの人生を切り拓いてきた在野の若い発明家に体験談を聞いた。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁)

なにかを実現したければ
まずはトライすることだ

ウィリアム・カムクワンバ (William Kamkwamba)
発明家/『風をつかまえた少年』著者 1987年、マラウイ生まれ。中等学校1年のときに、国中を襲った大旱魃により、学費を払えずに退学。以来、NPOの寄贈図書室で物理などを独学し、ゴミ捨て場から拾ってきた廃品類を利用して「電気を起こす風車」を製作。それにより、国際的な名声を獲得した。著書の『風をつかまえた少年』(文藝春秋)は、日米欧など18ヵ国で賞賛を浴びる。現在、米国のダートマス大学で学ぶ。
Photo by Toshiaki Usami

──家庭の事情により、中等学校を1年生で退学せざるをえなかったあなたは、NPOの寄贈図書室で出会った本(英語の教科書)がきっかけとなって独学で勉強を続けました。そして最終的には、独力で「電気を起こす風車」(発電機)の発明に成功します。今では、世界中から注目される存在ですが、なぜ風車だったのですか?

 もともとは、自分たちの家族が直面している問題を解決するために考えたことだったのです。

 マラウイでは、2001年に大旱魃が起きました。人びとの主食であるトウモロコシなどの作物が収穫できなくなり、それが飢饉を引き起こして国中が混乱しました。食べるものがなく、多くの人びとがバタバタと死んでいきました。

 そんななかで、「電気を起こす風車」があれば、部屋に明かりを点すことができますし、水を汲み上げて灌漑を行えば、1年に1回収穫する一毛作の畑でも二毛作や三毛作が可能です。実際、ボクの父親は、収穫量を増やしています。

 飢饉の影響で、中等学校の授業料が払えなくなり、退学せざるをえませんでした。でも、ボクは勉強を続けたかったので、NPOの寄贈図書室に通って、本を通して物理や化学を独学しました。最初は英語がよくわからず、本に掲載されている写真や図版を頼りにしながら、モノが動く原理(動力)などについて学びました。

──しかしながら、独学で物理や化学を勉強するということと、自ら実際に「電気を起こす風車」をつくり上げるということには、隔たりがあると思います。どうして、あなたは、先進国のように物質的には豊かといえないマラウイで、これまで誰もできなかったことが実現できたのですか?

 確かに、マラウイは、物質的に貧しい国だと思います。

 でも、なにかにチャレンジするのであれば、「絶対に成し遂げてみせる」と決めて、諦めずにトライを続ける必要がある。困難なことも多々ありますが、そうすることで必ず展望は開けてきます。ずっと、そう考えてきました。

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