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朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」
【第15回】 2017年1月19日
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坪田 聡

日本人の9割は「ショートスリーパー」になれる

「7時間睡眠がいちばん良い」「短眠は寿命を縮める」……。こうした常識、はたして本当なのだろうか?20年以上睡眠専門医として活躍中の坪田聡氏は、「睡眠のよしあしは『時間』だけでは測れない」「睡眠は『時間』と『質』のかけ算で決まり、質を高めれば5時間でも健康的な毎日を過ごせる」と言う。
しかし、短時間の睡眠では、日中にだるさが残る我々にとっては信じられない話だ。どう「質」を上げればよいというのだろうか。
そこで、最新刊『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』が話題沸騰の坪田氏に、その具体策を教えてもらう。今回は、ショートスリーパーになれる人、なれない人について語ってもらった。

短い睡眠時間で、高いパフォーマンスを発揮できる「ショートスリーパー」。実は、日本人のほとんどがショートスリーパーになれる可能性があった!? Photo:vectorfusionart-Fotolia.com

睡眠の「3つ」のタイプ

坪田聡(つぼた・さとる)
日本睡眠学会所属医師、医学博士。雨晴クリニック(富山県)副院長。睡眠専門医として、20年以上現場に立ち続ける。日本睡眠学会の他、日本スポーツ精神医学会、日本医師会、日本コーチ協会にも所属。ヘルスケア・コーチング研究会代表世話人も務める。1963年生まれ。石川県在住。日本を睡眠先進国にし、睡眠の質を向上させるための指導・普及に努める。2006年に生涯学習開発財団認定コーチの資格を取得し、「睡眠コーチング」を創始。2007年から生活総合情報サイト「All About」の睡眠ガイドとして、インターネット上で睡眠に関する情報を発信中。『脳も体も冴えわたる 1分仮眠法』(すばる舎)、『快眠★目覚めスッキリの習慣』(KADOKAWA)、『能力が5倍アップする 睡眠法』(宝島社)、『専門医が教える毎日ぐっすり眠れる5つの習慣』(三笠書房)など著書多数。

 多くの人が憧れる「短眠者(ショートスリーパー)」。短い睡眠時間で日中を快適に過ごせるので、できればそうなりたい、と思う人も多いのではないか。
 実は、日本人の9割は「ショートスリーパー」になれる可能性を秘めている。

 ただ「9割」ということは、残りの1割はショートスリーパーになるのが難しいということだ。世の中には、「誰でもショートスリーパーになれる」というメソッドもあるが、それは違う、ということを睡眠専門医として最初にハッキリと伝えておきたい。

 ショートスリーパーになれないのは、「ロングスリーパー」といわれるタイプの人である。人間の睡眠タイプは、「ショートスリーパー」「ロングスリーパー」「バリアブルスリーパー」の3つに分けられる。

 ショートスリーパーとは、睡眠時間が6時間未満でもアクティブに活動できる人のこと。日本人では5~8%がこのショートスリーパーだ。
 ロングスリーパーは、睡眠時間が10時間を超える人のことを指す。日本人の割合は3~9%だ。アインシュタインもこのタイプで、毎日10時間以上眠っていた。このロングスリーパーが、ショートスリーパーになれる可能性は極めて低い。

 そしてもうひとつが、バリアブルスリーパーと呼ばれるタイプだ。ショートスリーパーとロングスリーパーのちょうど中間に位置し、睡眠時間が6~10時間の人を指す。日本人では、全体の80~90%がこのバリアブルスリーパーだ。
 バリアブルスリーパーは、睡眠時間を削ったり延ばしたりしやすい。ショートスリーパーにもロングスリーパーにもどちらにも転びうる。白くも黒くもなる、変化しやすい(=variable)スリーパーという意味からこの名がついた。

あなたはどの睡眠タイプ?

 拙著『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』は、このバリアブルスリーパーがショートスリーパーになるためのメソッドを紹介したものだ。しかし、自分がバリアブルスリーパーかどうかを把握している人はおそらくいないだろう。

 もしあなたが6~10時間の睡眠をとれば、日中、午後2~4時以外は眠気もなく(午後2~4時に眠くなるのは、体内時計的には自然)、問題なく活動できるようであれば、バリアブルスリーパーの可能性が高いといえる。

 また、「6〜10時間寝ても、どうもすっきり目覚められず、日中も頻繁に眠気がくる」「10時間以上眠らないと、すっきりせず、眠気がとれない」という人でも、次のチェックリスト項目のどれかに当てはまる場合、ロングスリーパーというよりも普段の睡眠の質が影響している可能性が高い。

 たとえば、私の患者さんでも、「長時間眠らないと体力が回復しない」と思い込んでいた人が、実はショートスリーパーだった事例がある。彼の場合、夜、ふとんに入っても1時間以上寝つけない、熟睡できていない、それゆえ、10時間眠っても疲れがとれない……そういった状況が長く続いていた。

 しかし睡眠にかかわる習慣を改善し、思い切って睡眠時間を短くしたところ、かえって体調はよくなり、日中の疲れも軽減されたのだ。
 これは決して珍しい事例ではない。長く眠っている人も、その睡眠の質を見てみると、ふとんに入っても1時間くらい入眠できていなかったり、眠りに入っても途中で何度も目が覚めていたりということは少なくない。
 いたずらに睡眠時間が長いだけで、実はショートスリーパーのリズムのほうが合っている可能性もあるのだ。

 拙著『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』では、バリアブルスリーパーがショートスリーパーになるための睡眠の質の改善法、時間の削り方などを紹介している。ショートスリープに興味のある人はぜひ参考にしてほしい。

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坪田 聡(つぼた・さとる) 

日本睡眠学会所属医師、医学博士。雨晴クリニック(富山県)副院長。睡眠専門医として、20年以上現場に立ち続ける。日本睡眠学会の他、日本スポーツ精神医学会、日本医師会、日本コーチ協会にも所属。ヘルスケア・コーチング研究会代表世話人も務める。

1963年生まれ。石川県在住。日本を睡眠先進国にするため、睡眠の質を向上させるための指導や普及に努める。2006年に生涯学習開発財団認定コーチの資格を取得し、「睡眠コーチング」を創始。2007年から生活総合情報サイト「All About」の睡眠ガイドとして、インターネット上で睡眠に関する情報を発信中。『脳も体も冴えわたる 1分仮眠法』(すばる舎)、『快眠★目覚めスッキリの習慣』(KADOKAWA)、『能力が5倍アップする 睡眠法』(宝島社)、『専門医が教える毎日ぐっすり眠れる5つの習慣』(三笠書房)など著書多数。


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