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「超」入門 失敗の本質――日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
【再公開1】 2017年2月6日
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鈴木博毅

なぜ、今『失敗の本質』なのか?
これから読むための7つのヒント

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なぜ今『失敗の本質』なのか?2011年の震災後の国の対応、最近では相次ぐ巨大企業の組織的隠ぺい、都政への不信感などから、30年前の古典が再び脚光を浴びている。なぜ、日本は組織的な失敗を繰り返すのか?どうすれば日本は変われるのか?その答えこそ、日本軍の組織的敗因を分析した70万部のベストセラー『失敗の本質』に隠されているようだ。この難解な名著をやさしく読み解く7つのヒントを、14万部突破の『「超」入門 失敗の本質』の著者が紹介する。

『失敗の本質』が指摘した、日本的組織の弱点

 「いかなる軍事上の作戦においても、そこには明確な戦略ないし作戦目的が存在しなければならない。目的のあいまいな作戦は、必ず失敗する(中略)。本来、明確な統一的目的なくして作戦はないはずである。ところが、日本軍では、こうしたありうべからざることがしばしば起こった」(文庫版、P268)

 上記は1984年に発刊された、『失敗の本質』の第2章からの抜粋です。日本的組織論・戦略論の名著である書籍の言葉は、現代日本の問題、巨大企業の不祥事をそのまま予言しているように響きます。

失敗の本質~日本軍の組織論的研究』 戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝夫、村井友秀、野中郁次郎・著 左:単行本(ダイヤモンド社) 右:文庫版(中央公論社)

 想定外の変化、突然の危機的状況に対する日本の組織の脆弱さは、私たちが今まさに痛感するところです。名著にズバリ「予言された未来」を現代日本は体験しているかのようです。

 その『失敗の本質』が今、再び脚光を浴びています。同書は初版以降33年間、毎年売れ続けている驚くべきロングセラー書籍ですが、2011年の大震災後は有識者の記事でも多く引用されました。また、2016年には新東京都知事となった小池百合子氏が同書を座右の書として言及したことで、改めて多くの注目を集めました。

 かつて世界市場を席巻した日本製品と日本企業が販売競争に負け、出口の見えない閉塞感と業績。最近では巨大企業の不正発覚から、都庁の意思決定機構の不透明さ。これら日本的組織原理による失敗や破綻、不祥事が改めて『失敗の本質』を手に取る読者を増やしているのです。

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小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動。この方法を使えば、すべてのことは、習慣化し、目標を達成でき、夢を叶え、人生を変えることができる。何しろ「小さ過ぎて失敗しようがない」のですから。

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鈴木博毅 

1972年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。ビジネス戦略、組織論、マーケティングコンサルタント。MPS Consulting代表。貿易商社にてカナダ・豪州の資源輸入業務に従事。その後国内コンサルティング会社に勤務し、2001年に独立。戦略書や戦争史、企業史を分析し、ビジネスに活用できる新たなイノベーションのヒントを探ることをライフワークとしている。顧問先には顧客満足度ランキングでなみいる大企業を抑えて1位を獲得した企業や、特定業界で国内シェアNo.1の企業など成功事例多数。日本的組織論の名著『失敗の本質』をわかりやすく現代ビジネスマン向けにエッセンス化した『「超」入門 失敗の本質』(ダイヤモンド社)は14万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に、『企業変革入門』『シャアに学ぶ逆境に克つ仕事術』(日本実業出版社)、『戦略の教室』(ダイヤモンド社)、『「空気」を変えて思いどおりに人を動かす方法』(マガジンハウス)、『実践版 孫子の兵法』(プレジデント社)、『この方法で生きのびよ』(経済界)、『君主論』(KADOKAWA)などがある。

 


「超」入門 失敗の本質――日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

なぜ今『失敗の本質』なのか? 原発事故対応、日本企業の凋落などで再び脚光を浴びる組織論の名著。日本的組織の特性を明らかにし、約30年間読み継がれる52万部のベストセラーを、やさしく読み解くためのヒントを紹介。

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