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経済は地理から学べ!
【第5回】 2017年2月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
宮路秀作 [代々木ゼミナール・Y‐SAPIX東大館地理講師]

インドでIT産業が栄えた「3つの地理的背景」

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「経済×地理」で、ニュースの“本質”が見えてくる!仕事に効く「教養としての地理」

地理とは、農業や工業、貿易、交通、人口、宗教、言語にいたるまで、現代世界の「ありとあらゆる分野」を学ぶ学問です。

地理なくして、経済を語ることはできません。

最新刊『経済は地理から学べ!』の著者、宮路秀作氏に語ってもらいます。

 近年、日本における在留インド人が増加傾向にあります。法務省の在留外国人統計によると、2006年時に1万8906人だったのに対し(当時は登録外国人統計)、2015年には2万8047人。この10年で、在留インド人が約1万人増加したことになります。

 目的は何か?内訳をみると、最も多いのが「家族滞在」ですが、次いで、「技術・人文知識・国際業務」「技能」と続きます。在留インド人に多いのはIT技術者のようです。

インドでIT産業が発達した理由(1)時差

 インドは、国土の中央部を東経80度が通過します。そのため、西経100度付近との時差が12時間です。西経100度は、アメリカ合衆国テキサス州を中心に発展したシリコンプレーンと呼ばれる先端技術産業の集積地を通過します。また西経120度となると、カリフォルニア州を中心に発展したシリコンバレーを通過します。

 つまりインドは、アメリカ合衆国とほぼ12時間の時差があるわけです。そのため、シリコンプレーンやシリコンバレーで開発されているソフトウェアを、夜にインドへ送れば、朝を迎えたインドで開発の続きを進めることができます。

インドでIT産業が発達した理由(2)言語

 歴史をひもとくと、インドはかつてイギリスの植民地支配を受けていました。そのため英語を準公用語としています。連邦公用語としてヒンディー語がありますが、国民の41%しか話せないため、英語が広く共通言語として使用されています。

 やはり、アメリカ合衆国と同じく英語を使用できるという点は見逃せません。イギリス植民地時代は、インドにとっては苦い記憶かもしれませんが、くしくも旧宗主国の言語が、現代のインドのソフトウェア産業発展の原動力となっているのです。

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 宮路秀作(みやじ・しゅうさく) [代々木ゼミナール・Y‐SAPIX東大館地理講師]

 「東大地理、センター地理」などの講座を担当する実力派。
 一部の講師しか担当できないオリジナル講座を任され、 これらは全国の代々木ゼミナール各校舎・サテライン予備校にて サテライン放映(衛星通信を利用して配信)されている。「地理」を通して、現代世界の「なぜ?」「どうして?」を解き明かす講義は、9割以上の生徒から「地理を学んでよかった! 」と大好評。
 講義の指針は、「地理とは、地球上の理(ことわり)である」。代ゼミ講師2年目から模試の作成にも携わり、2011年からは東大プレの担当も任されている。開設講座のほとんどがサテライン放映されており、また高校教員向け講座「教員研修セミナー」の講師を担当するなど、「代ゼミの地理の顔」となる。生徒アンケートは、代ゼミ講師1年目の2008年度から全国1位を獲得し続けている。 東京、名古屋、札幌、新潟と、全国の校舎で教壇に立つ。代ゼミ新潟校・名古屋校で開講された自身初のオリジナル講義は、100人教室が初年度から満席。翌年からサテライン放映講座となる。対面授業、サテライン授業あわせて、1週間で2000人以上の生徒を指導している。


経済は地理から学べ!

地理がわかれば、経済ニュースがもっとわかる! 仕事に効く「教養としての地理」。
「東大地理」を担当する“現役"予備校講師が教えるから、面白くて、わかりやすい!
地理とは、地形や気候といった自然環境を学ぶだけの学問ではありません。
農業や工業、貿易、流通、人口、宗教、言語にいたるまで、
現代世界で目にする「ありとあらゆる分野」を学ぶ学問なのです。
地理という“レンズ"を通せば、人間の経済活動により深い解釈を加えることができます。

「経済は地理から学べ!」

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