ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
売れる販売員は似合わないものを絶対に売らない
【第4回】 2017年4月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
桐山知佳

「お仕事帰りですか?」よりは「今日は天気がいいですね」の方が話が弾む

その販売員が接客につくと、いつの間にかお客様が多くのものを買っており、しかもそのお客様もいい買い物をしたという大変な満足を感じているという「カリスマ販売員」がいますね。
一体その販売員は、どういう接客をしているのでしょうか。
4月13日にダイヤモンド社から発売される『売れる販売員は似合わないものを絶対に売らない』から、その秘密に迫っていきます。
教えてくれるのは、多くの販売員を店長に昇格させてきた、接客アドバイザーの桐山知佳さんです。
第4回の今日は、販売員が丸暗記しておけば使えるフレーズをお伝えします。

「お仕事帰りですか?」よりは「今日は天気がいいですね」の方が話が弾む

夕方にお店へ行くと
「お仕事帰りですか?」
「今日はおやすみなんですか?」
と聞かれたことはありませんか? これらは会話のきっかけとしてよく用いられる言葉です。

しかし、販売員は、この言葉は禁止しましょう。
話が弾まない代表格です。

フリーランスの仕事をしている友人の話です。
美容院へ行ってシャンプーをしてもらう時
「今日はおやすみなんですか?」
と聞かれました。
「まあ、そんな感じです」
と話すと
「そうですか」
と後が続きません。
この「今日はおやすみですか」は実は少しプライベートに踏み込みすぎの質問です。
答えづらいお客様もいるだろうし、接客する側も
「これ以上質問していいのかな?」
と自分の首をしめることになります。
この「お仕事帰りですか?」以外にも、「今日は何をされていたんですか」「今日はこの後どうされるんですか」など、昔から使いまわされている定番があります。
これらは時代にもう合わなくなった言葉です。

お客様に雑談を持ちかける時は、答えやすい質問にしましょう。
答えやすい質問とは、目の前でふたりともが確認できる質問です。

例えば、お客様が身につけているものについて褒める、外がざあざあと雨が振っていたら、天気について触れるなど、目の前で起こっていてお互いが視覚で確認できるものがベストです。
私がよく行く美容院では、私が身につけているものを話題にして雑談がスタートします。

美容師 「大きなピアスですね。どこで買ったんですか?」
私    「近所の駅前です」
美容師 「ご近所に素敵なお店があるんですね」

といった感じで、その後はどこで普段買い物をするかで話が盛り上がりました。

その時の状況にあわせて雑談ワードを選ぶので、毎回会話の内容を変えることができます。
ふたりともが話しやすい、目の前にあるものを話題にするとそんな気遣いは無用です。

フェアのときに連呼するべきなのは「せっかくだから」「もったいないので」

お店では、ポイントカードのダブルポイントや、2点で10%オフなどの施策をやることもあるでしょう。
しかし、POPやポスターをこれでもかというほど張り、声を出しても、お客様は意外と気づかないもの。
よくあるのが、レジでの
「お客様、あと1点買うと10%オフになりますが、いかがですか?」
「え? そんなことやってたの? でも、もうめんどくさいからいいわ」
という会話です。
レジにまできたお客様にこの情報を言っても、もうあまり意味がなく、再び買ってもらうのは、かなり難しいです。
フェアをする意味は、
「2点で10%オフになる。だからいつもよりたくさん売ろう」
という薄利多売を狙っていることです。
もとから購入するものがただ安くなるのでは、店の利益は出ません
レジに来る前にお客様に「あと1点買ってみよう」と思ってもらうためには、どうしたらよいのでしょうか。覚えておいてほしい、魔法の言葉があります。

まず、その言葉の前に、いちばん重要なタイミングを知っておきましょう。
それは、お客様が買う商品を決めるか決めないかのクロージングの時にかかっています。
あるフェア中のお店で、私が試着をしていたときのことです。
「お客様、今2点以上買うと10%オフのフェアをやっているんです。せっかくなので、こちらも購入しておくと良いと思います」
あとから販売員が勧めてくれた商品があり、私はそれを買おうか買わないか悩んでいたのですが、安くなるならばと購入することに決めたのでした。
このように、効くのは「せっかくだから」という言葉。

他にも
「もったいないので」
「こういう機会なので」
という「今、まさにお得ですよ」と買うべきときだということをアピールするのです。
最終決断のときを逃さず、このセリフを言うことができれば、買ってもらえる可能性が高くなります。
そして、「どうしますか?」と曖昧な言葉を投げかけるのはやめましょう。
セールに必要なのは強気です。
「私は買っておいたほうが良いと思います」
という意思を伝えることもセール中のクロージングには効き目抜群です。
先ほどもお伝えしましたが、ぜひ、真顔で言ってください。

スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
チームの生産性をあげる。

チームの生産性をあげる。

沢渡あまね 著

定価(税込):本体1,600円+税   発行年月:2017年7月

<内容紹介>
どんな職場でも働き方は変えられる!人気の業務改善士が教える、仕事の進め方を変えて、アウトプットを最大化する8ステップ。日本マイクロソフト、ヤフー、日本旅行、ナムコ、NTTデータ、大阪王将、ジヤトコ…他、企業事例多数!「働き方改革」実践書の決定版!

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍

(POSデータ調べ、7/2~7/8)



桐山知佳

接客アドバイザー。
アパレル2社でトレーナーとして全国の店長や販売員を200名以上育てる。当初は「人を育てる」ということに戸惑い、ひたすら叱る、褒めるを繰り返すが、数字は伸びず、スタッフの退社は後を絶たなかった。それを機に指導方法を一新。「具体的でわかりやすく、誰でも接客への自信がつく」指導方法で、全国の店舗の売上を改善。
不採算店舗の立て直し、前年比200%の売上達成、多くの販売員を続々と店長へ昇格させた。
現在ではその手法を活かし、アパレルに限らず、全国のインテリアや雑貨店、美容室など多岐にわたる分野で接客アドバイスを手がける。
新人、店長、お客様それぞれの目線からの指導方法は販売員に限らず、全国に根強いファンを持つ。

 


売れる販売員は似合わないものを絶対に売らない

その販売員が接客につくと、いつの間にかお客様が多くのものを買っており、しかもいい買い物をしたという満足を感じているという「カリスマ販売員」がいますね。一体その販売員は、どういう接客をしているのでしょうか。4月13日にダイヤモンド社から発売される『売れる販売員は似合わないものを絶対に売らない』から、その秘密に迫っていきます。教えてくれるのは、多くの販売員を店長に昇格させてきた、接客アドバイザーの桐山知佳さんです。

「売れる販売員は似合わないものを絶対に売らない」

⇒バックナンバー一覧