ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
脳にまかせる勉強法
【第14回】 2017年4月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
池田義博

脳が納得する命令の出し方とは?

1
nextpage

新刊『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法』では、脳の仕組みを活用し、4回連続記憶力日本一、日本人初の記憶力のグランドマスターになった著者による世界最高峰の勉強法を紹介していきます。記憶力が左右する試験、資格、英語、ビジネスほか、あらゆるシーンで効果を発揮するノウハウを徹底公開します。

自分の目標を脳にわかりやすく理解させることができる
有効な手段とは?

 さまざまな分野で成功している人たちが、子どもの頃に自分の将来像を紙に書いて宣言していたという話を最近よく聞きます。

 本当に書いてある内容どおりに実現していたりするので驚かされます。

 「目標は紙に書くといいらしい」というのは昔からよく聞く話ですが、まさに彼らもそれを子どもの頃から実行していたというわけです。

 そういう私も世界記憶力選手権で日本人初の記憶力のグランドマスターを目指したときは、紙に「必ず日本人初の記憶力のグランドマスターを獲得する!」と書いて壁に貼り毎日眺めていたものでした。

 なぜ、紙に書くことによって目標を達成する可能性が高くなるのでしょうか。私なりにその理由を想像してみました。

 脳は一日のあいだに、ものすごいスピードで次から次へと思考を続けています。

 今こう思っていても次の瞬間には違うことを考えたりしています。

 瞑想の経験がある人ならば、この感覚はよくわかるはずです。

 瞑想中は雑念をなくしたいものですが、意に反して頭の中には次から次に新たな思考が入り込んできて、よくもまあこんなに出てくるものだと逆に感心するほどです。

 そんなわけですから、ひっきりなしに新しいことを考えて働き回っている脳に向けて伝えたい自分の意志があったとしても理解してもらうのは難しいのです。

 「こうなればいいなあ」と、なんとなく考えるだけでは、その思いはたくさんの思考の中にまぎれてしまい、脳はそれをあまり重要だと感じてくれません。

 そこで、全速力で走っている脳を立ち止まらせて「こうなりたい!」という意志をしっかり理解させる必要があるのです。

 一度納得すると、脳はその目的のために一生懸命働いてくれる律儀な性格も併せ持っています。

 脳の特徴の一つに「カラーバス効果」というものがあります。

 たとえば家を出るときに、「今日は赤い色のものを意識して探してみよう」と脳に言い聞かせるとします。

 すると、「今まで本当にこんなにあったのか」と思うぐらい赤い色のものが目に入ってきます。しかも、ものすごいスピードで見つけ出すことができます。

 試しに今、目を閉じて何か一つの色を探すと決めてから目を開けて周囲を見渡してみてください。すぐに、その色をした何かが目に飛び込んでくるはずです。

 脳というのは納得して命令を受け取ると、まるで熱線追尾式のミサイルのごとくその対象を探し始めるので、探す対象をあなたが目指している目標に設定すれば、脳は自動的にその目標に向かって進み始めるのです。

 そして、自分の目標を脳にわかりやすく理解させることができる有効な手段が「紙に書く」ということなのです。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
  • ダイヤモンド・オンライン 関連記事
    借りたら返すな!

    借りたら返すな!

    大久保 圭太 著

    定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2017年7月

    <内容紹介>
    会社がつぶれないためには、会社に「お金」があればいい。つぶれない会社に変わるための「銀行からの調達力を上げる7つのステップ」や「儲ける会社がやっている6つのこと」、「つぶれそうな会社でも、なんとかる方法」などを紹介。晴れの日に傘を借りまくり、雨になったら返さなければいい、最強の財務戦略を指南する。

    本を購入する
    著者セミナー・予定

    (POSデータ調べ、8/6~8/12)



    池田義博(いけだ・よしひろ)

    一般社団法人日本記憶能力育成協会会長。
    大学卒業後、大手通信機器メーカーにエンジニアとして入社。その後、学習塾を経営。 塾の教材のアイデアを探していたときに出合った記憶術に惹かれ学び始める。このとき、記憶力を競う記憶力日本選手権大会の存在を知り出場を決意。独学での 練習の末、初出場した2013年2月の大会で優勝し記憶力日本一となる。その後、14年、15年と3連覇。17年も優勝し、出場した4回すべて記憶力日本 一に。
    また、13年12月、ロンドンで開催された世界記憶力選手権において、日本人初の「記憶力のグランドマスター」の称号を獲得する。
    次の夢は技術としての記憶力を広く世の中に伝え、さまざまな立場の人々の記憶力向上に貢献し、それにより豊かな生活を享受してもらうこと。その活動を使命とし形にするため、一般社団法人日本記憶能力育成協会の設立に至る。
    NHK総合「ためしてガッテン」や「助けて! きわめびと」、TBSテレビ「マツコの知らない世界」など、テレビ出演多数。


    脳にまかせる勉強法

    年齢を重ねるにつれて覚えが悪くなると思っている人がいたら、それは間違いです。脳はいつからでも鍛えることができます。世の中に存在する試験と名のつくもののほとんどは記憶の量で結果が左右されるので、記憶力さえ身につければ、たいていの問題は解決できます。そこで、本連載では、新刊『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法』から、「覚える」「引き出す」「やる気を出す」「集中力を保つ」など、40代・独学でも4回連続日本一になれた、脳の編集力を最大限に利用した最強の記憶術を紹介します。

    「脳にまかせる勉強法」

    ⇒バックナンバー一覧