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家を買って得する人、損する人
【第4回】 2017年6月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
松本智治

なぜ賃貸物件には、
満足できるファミリー向けが少ないのか?

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賃貸物件は「大家目線」で
作られているもの

 ファミリー層が住宅を購入する理由のひとつとして、賃貸では満足できるような物件が少ないという点が挙げられます。

 なぜ賃貸住宅には、十分な広さのファミリー向け間取りが少ないのでしょうか。実は、賃貸住宅を建築する家主(大家)の立場からみれば、自ずとその理由が分かります。

 ひとことで言えば、賃貸経営をする大家にとって「部屋の間取りを広くすればするほど、投資効率が悪くなるから」ということになります。

 下図のように、ファミリー向け住宅を建築する場合と、ワンルームを建築する場合とでは、家賃をとれる面積当たりの単価は、狭いワンルームの方が高くなります。さらに、ワンルームでもファミリー向け物件でも建築単価はそれほど大きくは変わりません。それゆえ、狭いワンルームの方が、広いファミリー向けよりも投資利回りが高いのです。

 駅に近い立地であれば、単身者の需要があるためワンルームでもよいですが、駅から離れた利便性に劣る地域では、単身者の借り手は少なくなるので、ファミリー向けの住宅を建てます。しかし、この場合にも、部屋の間取りをできるだけ狭くすることが投資効率を上げることにつながります。

 ですから、借りる側が満足できるような十分な広さのファミリー向け賃貸というのは総じて少ないという結果になります。

 このことから、あなたがファミリー物件を賃貸か購入かで迷っているのであれば、購入用の物件の方が、満足できるような広さ、間取りのものが出てくる可能性が高いと思います。まして、今は住宅ローンの金利が極めて低いので、家賃並みの金額で自宅が持てるというのは、住宅の質からみても、あながちウソではありません。

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    松本智治

    松本智治(まつもと・ともはる) 不動産鑑定評価システム代表、不動産鑑定士。神奈川県横浜市出身、大学卒業後、不動産鑑定事務所、不動産仲介業、戸建て分譲デベロッパーを経て独立、投資用不動産調査や事業用不動産コンサル業務などを行う。

    住宅仲介会社では契約取引業務、戸建て分譲デベロッパーでは用地の仕入れから販売まで1,000戸以上に関わる。不動産鑑定評価関連では、外資系金融機関(ゴールドマン・サックス、ドイツ銀行等)からの不動産デゥーデリジェンス(詳細調査業務)なども含めて幅広く関わり、これまでの不動産価格に関する鑑定及び査定実績は大小含め1,000件以上。オフィスや店舗賃料に関する「適正賃料マーケット・レポート」の作成にも携わり800件以上の査定実績を有する。仲介から戸建て建築、宅地造成、ビル建築再開発、賃貸不動産経営、そしてエリア調査まで、不動産に関わる現場を広く経験しているのが強み。

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    「家を買って得する人、損する人」

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