「量子コンピュータが実現すれば、現在の公開鍵暗号では、インターネットのセキュリティが確保できなくなる可能性がある」と前回コラム「ネットセキュリティで注目される『量子コンピュータ』とは何か」で書いた。

 他方で、量子コンピュータでも解くことが難しい暗号として、さまざまなものが提案されている。これらは、「耐量子コンピュータ暗号」と呼ばれる。

 その代表は、「格子暗号」と「量子鍵配送」だ。

 こうしたことを考えると、量子コンピュータが実用されたからといって、直ちに仮想通貨やブロックチェーンが使えなくなってしまうわけではないことが分かる。

「格子暗号」は、
安全度が飛躍的に高い公開鍵暗号

「格子暗号」(Lattice-based Cryptography)は、安全度を飛躍的に高めた公開鍵暗号である。量子コンピュータを利用しても、解読する方法は見出されていない。

 格子暗号としては、いくつかの方式のものが考えられている。以下では、GGH暗号と呼ばれるものを紹介する。