
2025年、米国のChatGPTでついに「チャット内で直接買い物ができる」機能が解禁。人間が画面を見て“ポチる”時代は終わり、AIエージェントが決済まで代行する新時代が幕を開けた。 「まだ先の未来の話だろう」。そう思っているうちに、この将来的な巨大市場を取り逃がすことになる。
ChatGPT内で購買完結する新市場開幕!
消費行動はAIエージェントが「代行」する時代へ
「消費者の購買行動は、検索からAIとの対話へとシフトしています。この変化は、EC業界のここ数十年間の歴史で、最大の転換点といえるでしょう」
実に、世界全体のGDP(国内総生産)の約1.3%に相当する取引を扱うグローバル決済インフラ企業、Stripeの日本法人ストライプジャパン代表取締役のダニエル・ヘフェルナン氏は、市場の変化を冷静に分析する。 すでに消費者の間では、欲しい商品を探す際に「検索」ではなく、「AIとのチャット」を利用する動きが加速している。
そんな中、米国では2025年9月、ChatGPTで「チャット内で直接買い物ができる」機能(Instant Checkout機能)が解禁。26年1月には、Microsoft Copilotにも同様の機能の追加が発表された。
「エージェンティックコマース」と呼ばれるこの仕組みにより、AIが「専属コンシェルジュ」として商品検索から決済までを代行する時代が、ついに到来したのだ。
エージェンティックコマースのイメージ。条件に合う商品をAIが探し出し、チャット画面から離れることなく、ワンストップで購入まで行える
米マッキンゼー・アンド・カンパニーは、30年までにこのエージェンティックコマースの市場規模が5兆ドル(約750兆円)に達すると予測している。これは、日本の名目GDPをも上回り、世界全体のGDPの約5%に及ぶ規模だ。
しかし、明日からこの巨大な市場に乗れるかといえば、多くの日本企業にとって、その答えは「NO」である。
「日本企業の多くはいまだに従来のSEO対策や広告に注力し続けている。それは沈みゆくタイタニック号の上で座席を整えているように見えます」
ダニエル氏は続ける。
「日本でも近いうちに実装されるであろう、エージェンティックコマースへの投資に、“今”シフトしなければ、巨大市場から取り残されることになるでしょう」
では、企業は何から手を付けるべきか。AIチャットという新たな販路を開くための“最短ルート”を次のページで解説していく。