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欧米、中国に競争法審査の壁
パナソニック・三洋統合難航

週刊ダイヤモンド編集部
2009年9月7日
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パナソニックが株式公開買い付け(TOB)によって、三洋電機を買収することを宣言してから、約9ヵ月が経過した。だが、世界各国における競争法(独占禁止法)の壁に阻まれ、いまだ、TOB実施には至っていない。当初、今年3月末を目指していた統合は、大幅に遅れている。はたして、Xデーはいつなのか。

 「最大の難関である米国審査の峠を越えた」──。ある三洋電機幹部は、胸をなで下ろした。

 パナソニックと三洋はTOBの事前作業として、11ヵ国・地域において、競争法の審査手続きを要請した。だが、8月末時点でいまだ、4ヵ国・地域(日本、米国、中国、欧州)における当局のゴーサインが出ていない。

 米国当局がとりわけ問題視したのは、車載用二次電池である。米国市場における車載用ニッケル水素電池のシェアは、両社合計で8割を超えていた。今後、飛躍的な成長が期待できる環境対応車向けの基幹デバイスであるだけに、厳正な審査が続けられた。だが、今夏までにおおよその合意が得られ、米国当局との折衝の対象は、より細部のセグメントへと移っている。「残るハードルは、産業用ニッケル水素電池(無線機、火災報知機など特殊用途向け)だが、着地点は見えている」(パナソニック幹部)状態だ。

 なお、日本、中国、欧州の審査は継続中だが、最難関である米国当局の下す判断は重く、その決定に準じる国・地域も出てくるだろう。ようやく、TOB実施のカウントダウンが始まりつつある。では、パナソニックと三洋が統合するXデーはいつなのか。

 目下のところ、両社の経営陣が想定している最速シナリオは、11月2日(1日は日曜日のため)だ。そう定める根拠は2つある。

 まず、昨年12月19日にパナソニックと三洋が結んだ資本・業務提携契約において、TOBを実施する最終期限が「9月末」となっているからだ。

 また、4月末までにパナソニックは、三洋の大株主である大和証券SMBC・三井住友銀行の両金融機関と、『TOBに関する応募契約(内容は、TOB実施後に一部の三洋株式を継続保有する、というもの)』を結んでいるが、その契約期限も同様に、「9月末」となっている。

 TOB期間には、最低20営業日を必要とし、それから4~5日後に決済日(TOBに応募した株主の口座に現金が振り込まれる)となることが多い。つまり、TOBのスタートから終了までは、約1ヵ月を要する計算だ。

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