素材の勝ち組である東レにおいてもデータ不正が発覚。経団連が、会員企業に対して品質点検を要請する事態にまで発展している Photo by Hitoshi Iketomi

神戸製鋼所、三菱マテリアルに続き、経団連会長の出身企業である東レまでもが品質データの改ざんに手を染めていた。これらの不正は半ば常態化しており斟酌できる類いのものではない。だがその一方で、素材メーカーの不正を誘引する構造的問題が浮上している。不正連鎖の元凶はどこにあるのか。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子、新井美江子、池冨 仁)

「日本の製造業神話が崩れたわけではない。日本の製造業のレベルはすさまじく高いし、素材企業はむしろ、製造業を支えていると誇りを持ってやってきている」。ある大手化学メーカー首脳は憤りを隠さない。

 11月28日、神戸製鋼所、三菱マテリアルに続き、素材の勝ち組とされてきた東レまでもが品質データの改ざんに手を染めていたことが発覚した(表参照)。

 これらの不正は常態化しており断じて許されるべきではないが、ここにきて、不正を招くに至った構造的な問題が浮上している。「日本が強みとしてきたサプライチェーンに軋みが生じている」(大手化学メーカー元首脳)というのだ。