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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

リッツ・カールトン本社幹部が語る
「不況に克つサービスの神髄」

ダイアナ・オレック  ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー副社長に聞く

週刊ダイヤモンド編集部
2009年8月28日
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感動を呼ぶサービスで世界の富裕層を魅了してきた超高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」。同業から異業種まで、世界各国でさまざまな企業やビジネスマンがこぞって学ぶ同ホテルのサービスは、未曾有の世界同時不況でも通用するのか。ラーニングエッジ主催のセミナー講演で来日したリッツ・カールトンの教育機関責任者、ダイアナ・オレック氏に聞いた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 臼井真粧美)

ダイアナ・オレック(Diana Oreck)
ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー副社長兼グローバルラーニング&リーダーシップセンター総責任者。手に持つのは、リッツ・カールトンの理念や価値観を凝縮した“クレド”や行動指針が示されている“サービス・バリューズ”などが記されている「クレドカード」。

―リピーターを呼ぶリッツ・カールトンのサービスは不況期でも健在ですか。

 われわれも不況の影響を受けてはいますが、こういう時だからこそ、ロイヤルカスタマー(リピーターである上得意客)はとても心強いです。彼らも1年に3回旅行していたのを1回に減らしたり、消費は抑えている。だからといって全く旅行しなくなるわけではありません。

 頻度が少なくなった分、その1回を特別なものにしよう、だったらリッツ・カールトンで過ごそうと考えて下さる。”特別の1回”に選んでいただくと、宿泊中にで消費される金額のレベルは下がりません。我々への愛情を表すために、わざわざ意識的に消費して下さる方もいらっしゃいます。

―予算がセーブされ、セレブを魅了するサービスが提供できなくなることはありませんか。

 常に新しいことを考え、こんな時期だからこそ、どんどん革新的なサービスに取り組んでいます。たとえばあるホテルでは、十代のお子様方専用の部屋を用意しました。パソコンを備え付けたり、映画が楽しめる部屋です。

 たいした投資額でも、派手なアイデアでもないとがっかりされましたか?しかし、小さな取り組みでも、お仕事にお疲れの親御様は、お子様方の満足している姿に安心し、自分のために過ごす時間が得られることを喜びます。親御様がどれほど癒されるか想像してみて下さい。

―お金をかけなくてもいいサービスは提供できると?

 そうです。最近のワオストーリー(お客を喜ばせた感動のサービス)を紹介しましょう。

 6カ月ほど前、カリフォルニアのリッツ・カールトンであった話です。20年前、ホテル近くの公共のビーチで、貧しいカップルが結婚式を挙げました。ホテルに宿泊はできず、結婚式も質素なものでしたが、式が終わる際に新朗は新婦に向かって「いつかこのホテルに宿泊できるように貯金をする」と誓いました。貯金までに20年の年月を要し、ついにご宿泊いただきました。

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