課長クラス以上のマネジャーにとって「会議術」は、チームの生産性を上げるために必須のスキルです。ところが、私たちには「会議術」を体系的に学ぶ機会がほとんどありませんから、悩んでいるマネジャーも多いのではないでしょうか? そこで、ソフトバンク在籍時に「会議術」を磨き上げ、マネジャーとして大きな実績を残した前田鎌利さんに『最高品質の会議術』(ダイヤモンド社)としてまとめていただきました。本連載では、その内容を抜粋して掲載してまいります。
「同じ場」を共有する会議はチームに不可欠
昨今、「会議=悪」論とも言うべき論調を多く見かけるようになりました。私も、多くのビジネスパーソンからこんな不満をよく聞かされます。「誰も聞いていない長い説明」「論点を明確にしないまま、迷走する議論」「一部の参加者が議論を牛耳る、一方通行の会議」「情報共有と称する非生産的な会議」「調整という名の無責任体質」……。
だから、「会議=悪」論を唱えたくなる気持ちは理解できます。しかし、これは間違った認識と言わざるを得ません。実際、会議を取りやめて、メールやメッセンジャーでコミュニケーションを取ることで代替しようとしたチームを知っていますが、すぐに行き詰まりました。なぜか?