車両故障などやむを得ない事情で遅刻をしてしまった。さて上司にどうやって連絡すればいい? LINEはOK? それともNG?
『入社1年目の教科書』著者の岩瀬大輔さんが、新入社員の素朴な疑問に答える。 本記事では、ライフネット生命社長の岩瀬大輔さんの新刊『入社1年目の教科書 ワークブック』から、内容の一部を再編集し特別公開する。(まとめ/編集部)
※本文写真の新入社員Bさんはイメージです。
「約束を守る人」かどうかを
周囲は見ている
新入社員Bさん(以下Bさん) 出社やアポイントには「遅れないこと」が大原則というのは、前回Aさんから教えてもらい理解しました。
岩瀬大輔さん(以下岩瀬さん) あなたが約束を守れる人かどうかを、周囲は見ているということですね。
Bさん 早めに家を出たのに、それでも電車が遅れたらどうすればいいのですか?
岩瀬さん できるだけ早く、きちんと電話連絡する。それに尽きます。
電車は遅れるものだから、1回遅刻したぐらいでは「時間を守れない人」という烙印が押されるわけではありません。ただ、それが頻繁だったり、大事な場面で遅れたりしてしまうのは問題です。
電話連絡していても、出社したら改めて「遅くなり申しわけありません」と一言伝えましょう。
Bさん わかりました! 上司に一言伝えるようにします。ところで岩瀬さん、電話ではなくLINEで遅刻の連絡してはダメでしょうか?
岩瀬さん 電話がよくて、LINEがダメだというわけではありません。
多くの場合は上司だと思いますが、伝えるべき相手がタイムリーに確認できる手段であれば何でも構わないと思います。
Bさん そうなのですね! ビジネスマナーの本には、「必ず電話で」とあったので、どうしようか迷っていたのです。
岩瀬さん 上司がどの手段だとタイムリーに確認できるかどうかです。
私が電話連絡を推奨するのは、LINEやメールには未読リスクがあり、電話のほうがより確実に相手に伝えることができるからです。相手がLINEでもいいという考え方であればLINEで報告すればいいですし、電話をしてほしいという考え方であれば電話をしてください。
Bさん 電車が遅れて遅刻するのは自分のせいではないので、謝るのはやりすぎのような気がします。
岩瀬さん 大事なのは「遅刻の原因が自分か否か」ではありません。「相手から見て『信頼できる人』は、どう行動をするだろうか」ということです。
Bさん たしかに……。相手から見たら、どんな理由で遅刻したのかは関係ありませんね。遅刻は遅刻です。
岩瀬さん 相手視点で考え、行動することがポイントですね。