受動喫煙対策を定めた改正健康増進法案が骨抜き規制になったという非難が続出している。当初案から大きく後退した背景には、愛煙家議員による反発もあった。なんと国会議事堂などの国会施設に受動喫煙対策の抜け穴ができており、関係者の間で波紋を呼んでいる。『週刊ダイヤモンド』4月21日号の第2特集「白熱!加熱式たばこ」よりお送りする。(「週刊ダイヤモンド」編集部 山本 輝)
飲食店の面積要件などが注目を浴びる中
“ある場所”の規制が骨抜き
受動喫煙対策を定めた改正健康増進法案が3月に閣議決定された。その内容は、厚生労働省が昨年に示した案から大幅に後退したものだ。
例えば客席面積が100平方メートル以下の中小飲食店は、「原則屋内禁煙」(図参照)の対象外になった。2020年に開催される東京五輪・パラリンピックに向けた受動喫煙対策の強化が要請される中、規制推進派や医学界からは「骨抜きだ」との非難、不満が噴出している。
飲食店の面積要件などが注目を浴びる中、“ある場所”の規制がこれまた骨抜きになっていると、関係者の間でひそかに波紋を呼んでいる。