消費増税の「根拠」はもはや怪しい、ゼロベースで議論し直すべきだPhoto:PIXTA

  今週は、新聞各紙で、「来年10月の消費税増税」が大きく取り上げられた。

 例えば、東京新聞(オンラインの記事)では、「安倍晋三首相が、消費税率を予定通り来年十月に10%へ引き上げる方針を明言した」と書かれている。

 中でも14日に、いち早く報道した読売新聞(「YOMIURI ONLINE」)では、「安倍首相は、消費税率を来年10月1日に現行の8%から10%へ予定通り引き上げる方針を固めた」とあった。

 だが来年10月に増税することは消費増税法に明記され、9月の総裁選でも安倍首相は「予定通り引き上げたい」と繰り返してきたから、まるで今、増税を決めたかのように誤解されかねない書き方だ。

 なぜこうなったのか。筆者は消費増税を確定させたい財務省の動きがあったのでは、と見ている。