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週刊 上杉隆

「メダル」と「絶叫」ばかりが目立つ五輪テレビ報道
オリンピックは多様な価値観のもとで楽しみたい

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第8回】 2012年8月2日
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素直に寄り添えない
喧しいばかりの感動の連呼

 「ニッポン、メダルラッシュです!」

 テレビ番組では、朝から晩まで、タレントやキャスター、あるいは記者やニュース解説者までもが絶叫している。

 筆者の性格がひねくれているからなのだろうか、彼らが熱く叫べば叫ぶほど、逆に感動が醒めてしまう。

 ロンドンオリンピックが始まった。英国風の皮肉と演出が見事に混在した開会式から、まもなく一週間が過ぎようとしている。

 日本はメダルラッシュらしい。確かに各メディアが報じている国別メダルランキングによると、8月1日の時点で、金2、銀4、銅11と計17個のメダルを獲得、数だけいえば中国、米国に次いで3位となる。

 とくに、銅の11個は断トツで、もしかして銅産出国としてチリに匹敵するのではないかと内心、将来の日本の資源外交に期待してしまう。

 冗談はさておき、メダルラッシュは本当なのだろう。

 しかし、筆者のように、貴金属収集を趣味とせず、それらにあまり関心を抱かない視聴者からすれば、テレビキャスターたちの感動の連呼は、喧しいばかりで素直に寄り添うことができない。

 テレビは、メダルの数やメダリストばかりに焦点を当てているが、その時間があれば、肝心の競技内容について、あるいは4位でも5位の選手でも、それぞれがどのような戦術を持ち、どのような駆け引きがあったのか、そして何が不足して4位、あるいは何があったからこそ5位になったのか、そのあたりをたずねて、そして報じてもらいたいのだ。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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