日本でも広がるホームステージング

データで読み解くホームステージングの有用性 日本の中古住宅市場拡大へ実際に売主の家にあるインテリア用品を使って、モデルルームのようにホームステージングされた物件内部の写真は、販促効果が高いと考えられる
データで読み解くホームステージングの有用性 日本の中古住宅市場拡大へサマンサ・ホームステージング
代表取締役
大西真史

「ホームステージング」とは、住宅(不動産)をより魅力的に見せるための「演出」である。家具も何もないがらんとした空室や物が溢れかえった生活感が漂う部屋では、住宅そのもののポテンシャルが伝わらない。そこで買主に「ここに住みたい」と感じてもらえるように仕掛ける販売戦略だ。

日本では、徐々に不動産業界に広がりつつあるとはいうものの、サマンサ・ホームステージングが事業をスタートした2012年には、まだ知る人ぞ知るサービスだった。

「物件価格や間取りから購入者のペルソナを設定して適切にホームステージングを行えば、購入後の新生活がイメージしやすく、販売促進効果が見込めます。またポータルサイトやSNS、広告などでホームステージング後の写真や動画を公開することで、物件の価値が伝わりやすくなり、内覧者数も増えます。確度が高い内覧者が増えて、人気物件である印象が伝わると、物件購入の早期決断の後押しになり、売却期間も短くなります。その結果、価格の下落を抑える効果が期待できるのです」

そう説明するのは、サマンサ・ホームステージング代表取締役の大西真史氏だ。