その結果、コストを抑えるために採用するはずのアルバイトの採用単価が、きちんとシステム管理されている正社員のそれよりも高くついてしまう「逆転現象」を生んでいるというのだ。

 「年間に億単位で掛かることもあるアルバイト採用費用を、ほとんど把握していない経営者も多い」(平井氏)

ブラックボックス化を防ぐには?

「採用の過程は店長だけにとどめず、業務を”可視化”して本部の採用担当者と情報共有できる仕組みを作ることが重要です」(平井氏)。

 こうした、混乱する採用現場の問題を解決するツールとして登場したのが、リクルートジョブズが提供する「リクオプ」だ。「リクオプ」は求人に関わる様々な情報を一元化して求人業務を軽減、管理しやすくなるアルバイト・パートの採用システム。

 例えば、多くの企業は求人情報を複数の広告媒体に掲載する。応募状況を知らせる管理画面は媒体ごとに用意されているので、5媒体に出稿すれば、5つの管理画面を1日に何度もチェックしなければならない。「リクオプ」を利用すると、複数媒体の管理画面を自動的に取り込んで閲覧できるようになる。

■「リクオプ」はこんなことができる!

 また面接スケジュールをオンラインで管理したり、応募→面接→採用→研修といったステータスを設定して進ちょく状況をモニタリングすることが可能。採用過程の停滞がなくなり、「うっかり連絡し忘れた」などが起こりにくくなる。

 どの媒体でどのような人材が採用できたのか、媒体ごとの「応募数」「採用数」「採用単価」なども比較・検証できる。これで媒体別の強みを分析、やみくもに求人情報を出さなくなる。

 応募者の情報は各店舗別の店長が閲覧したり、全店舗の応募者を本部が把握したり、階層別にチェックができる。

 この効用は多々あるが、例えばA店の応募者が多く、隣駅のB店の応募者が少ない時、A店・B店どちらで働いてもよい、という応募者にB店での勤務を提案することも可能になる。それにより採用コストのダウン、採用実績のアップも期待できる。

 店舗と本部が情報共有しながら、応募者への対応スピードと確実性をアップさせることで、採りたい人材が確保しやすくなるのだ。