デジタル全盛時代に新聞ジャーナリズムの果たす役割は何か。朝日新聞社は3月1日~2日の2日間、現役の新聞記者と外部から招かれたエンジニア、デザイナーなどが協業して「データジャーナリズム」の将来について考えるイベント「データジャーナリズム・ハッカソン」を初開催。「少子高齢化」「途上国」など8つのテーマ別にチームをつくり、それぞれ社会問題をわかりやすく提示するためのアプリケーション開発に取り組んだ。
大量に蓄積されたデータを
もっと社会に生かす試み
刻々と変化する情報テクノロジー社会において、新聞ジャーナリズムはどのように進化する必要があるのか――。
膨大なデータを分析することで事実を発掘し、それをビジュアルでわかりやすく可視化する報道手法「データジャーナリズム」が注目されている。
2011年に英国で勃発した住民暴動が貧富の差と関係あるかどうかを、発生場所と貧困地域とを地図上で重ねる形で可視化し分析した「England riots: was poverty a factor?」や、ダボス会議参加者へのインタビューを基に世界の景気をビジュアライズした「Economic Mood Map」など、これまで海外の新聞社を中心に取り組まれて来た手法だが、今日では、日本の大手新聞社でも「データジャーナリズム」を取り入れる動きが見られている。