テレビ「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」で紹介! 幼稚園児~小学生を「メシが食える魅力的な大人に育てる」ことを主眼とした学習塾「花まる学習会」の「本当に頭がいい子の育て方」を徹底解説! 作文・読書・思考力・野外体験を重視したユニークな教育手法は全国で多くの支持を得ている。
「算数」には、「考える力を養う」すべてがある
高濱正伸(たかはま・まさのぶ)
1959年、熊本県生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。同大学大学院修士課程修了。1993年、小学校低学年向けの「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を重視した学習教室「花まる学習会」を設立。同時に、ひきこもりや不登校児の教育も開始。1995年には、小学4年生から中学3年生対象の進学塾「スクールFC」を設立。教育信条は、子どもを「メシが食える大人に育てる」こと。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」をはじめとするテレビ出演のほか、ラジオ、雑誌、新聞などにおいても、そのユニークな教育手法が紹介されている。著書の累計売上100万部超。
算数が苦手な子は、「算数なんかできなくたって、社会生活で問題ないから、いいじゃないか」「自分で計算をしなくても、パソコンや計算機を使えばいいじゃないか」と考えがちです。
子どもがこのように考えるのは、親が「算数ができる=計算ができる」と単純にとらえてしまっていることも、ひとつの原因です。
実は、「算数」は、ただ単に計算力を問う教科ではありません。「算数」とは、ひとことで言うと、
「考える力を養う」
教科なのです。算数には、
・「見えないものをイメージする力」
・「思いがけないところからヒントを拾い上げる力」
・「モレや矛盾なく思考を積み上げていく力」
・「粘り強く、最後まで考え抜く力」
など、思考力に関するすべてが詰まっています。
この「考える力」こそが、社会に出たときの「地頭(じあたま)のよさ」にも、つながっていきます。
算数とは「考える力を養う」教科ですので、必然的に、面倒くさがらずに「考える」ことができる子どもは算数が得意になり、「考えることが嫌い」な子どもは、算数につまずきやすくなる傾向にあります。
小学校低学年のときは「算数が得意」だった子どもが、高学年になると「苦手になる」ことは、よくあります。
学年が上がるごとに算数ができなくなったとしたら、その理由は、低学年のときに、「計算の処理の速さと正確さ」のみを優先してきたことがほとんどです。