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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

地方議会に政策立案能力を求めるのは机上の空論か?

住民に寄り添う真の議会を創り上げた飯綱町議員の手腕

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第125回】 2015年1月20日
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机上の空論に過ぎない?
本来の役割を果たす議会はあるか

前回、あるべき地方議会の姿についての私見を記載したところ、痛烈なご指摘が寄せられた。

 いずれも地方議会の実態を熟知する方々で、「机上の空論に過ぎない」「地方議員にそこまで求めるのは無理」「求めるレベルが高すぎて、かえって地方議員になろうとする人の意欲を失わせてしまう」と手厳しかった。

 監視機能すら果たせぬ地方議会に政策提言まで期待するのは、そもそも非現実的だというのである。そんな力量のある議員が地方議会にいるはずもなく、不可能なことだと一蹴されてしまった。「書生論に走るのではなく、現実を直視せよ」との厳しいご指摘である。

 確かに、お粗末な実態を見続けていればいるほど、絶望感や諦観に囚われてしまうのだろう。それほど地方議会の劣悪化に拍車がかかっている。いまさらくどくど言うまでもないことだ。

最低から最高に変身した飯綱町議会

 しかし、それでも日本は広い。本来の役割を果たすべく日々努力を続けている地方議会も、ごくごく少数ながらも間違いなく存在する。議員間で研鑽と協議を重ね、議会として政策提言をまとめ上げ、さらには条例化まで実現させている議会である。「そんな地方議会があるなんて信じられない」と首を激しく振る人も多いと思うが、嘘ではない。代表的な事例が長野県飯綱町の町議会だ。

 「議会は追認機関から脱却し、是々非々で臨まなければいけません。そして、議会として政策提言を行い、2元(執行部と議会)で善政競争する2元代表制の内実化、実体化を目指すべきです」

 こう明言するのは、飯綱町議会の寺島渉議長。「学ぶ議会」を合言葉に改革の道を邁進する飯綱町議会の、文字通りのリーダーである。寺島議長は、「一過性や単発の議会改革ではダメです。多分野で継続的に進めることがポイントだと考えます」と語る。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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