ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴

夜間や休日の病院は高くなる?
医療費の時間・曜日による違いを整理する

早川幸子 [フリーライター]
【第91回】 2015年3月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 ある日の夕方。買い物帰りに自転車で転んで、膝に大きな傷を作ってしまった主婦の花子さん(40歳)。なかなか血が止まらないため、夜になってから近所の整形外科のAクリニックに駆け込んだ。

 Aクリニックに着いたのは20時。本来の診療時間は18時30分までだったが、幸いなことに看護師さんが「これはひどい傷ですね」とドアを開けてくれて、まだいた先生に処置をしてもらうことができた。

 止血もしてもらえて、ほっと一安心。会計を済ませて、ふと領収書を見ると、初診料のところに「時間外加算」という料金がついている。どうも、昼間の診療より、高い医療費が請求されているようだ。

 「時間外加算」は、診療時間外に医療機関を利用した場合に加算される料金で、このほかにも「深夜加算」「休日加算」などがある。

 だが、夜間や休日に受診したからといって、必ずしも特別料金が請求されるわけではない。加算がつくのは、どのような条件があるのか。今回は、少々複雑な、診療時間や曜日で異なる医療費の基本料金について整理してみよう。

診療時間内よりも割高な
時間外、深夜、休日の加算

 国民皆保険の日本では、ほとんどの人が健康保険を使って医療を受けている。その保険診療の価格は「診療報酬」と呼ばれており、検査、手術、処置などの診療行為は、ひとつひとつ、国によって決められている。価格表は点数で表示されており、1点につき10円をかけたものが実際の医療費になる。

 診療報酬は2年に1回、物価や賃金水準、その時に必要な医療体制などを考慮しながら決められるが、直近の改訂は2014年4月。このときは、消費税8%への引き上げに対応するため、全体的な見直しが講じられた。

 今回とりあげた初診料は、その病気ではじめて医療機関を受診したときにかかる基本料金。問診、触診などに加えて、血圧測定や聴診器による検査などの診療行為が含まれている。通常は2820円で、患者は年齢や収入に応じて、このうちの1~3割を窓口で負担する。70歳未満の人なら、3割の850円が自己負担分だ(以下、自己負担額は3割で表記)。

 ところが、冒頭の花子さんのように、その医療機関が事前に提示している診療時間や診療日以外に、緊急を要する病気やケガの治療をしてもらった場合は、初診料に「時間外加算」「深夜加算」「休日加算」という特別料金がつくことになっている。料金は、次の通り。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

早川幸子(はやかわ・ゆきこ) [フリーライター]

1968年、千葉県生まれ。明治大学文学部卒業。編集プロダクション勤務後、99年に独立し、以後フリーランスのライターとして女性週刊誌やマネー誌に、医療、民間保険、社会保障、節約などの記事を寄稿。現在、ダイヤモンドオンライン「知らないと損する! 医療費の裏ワザと落とし穴」、医薬経済社「ウラから見た医療経済」などのウェブサイトに連載中。13年4月から朝日新聞土曜版be on Saturday(青be)の「お金のミカタ」を執筆。「日本の医療を守る市民の会」発起人。


知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴

国民の健康を支えている公的医療保険(健康保険)。ふだんはそのありがたみを感じることは少ないが、病気やケガをしたとき、健康保険の保障内容を知らないと損することが多い。民間の医療保険に入る前に知っておきたい健康保険の優れた保障内容を紹介する。

「知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴」

⇒バックナンバー一覧