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佐々木かをりの実践ダイバーシティ

ダイバーシティ=身勝手が許される、と誤解してはいけない

佐々木かをり [イー・ウーマン代表取締役社長、ユニカルインターナショナル代表取締役]
【第2回】 2015年4月22日
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あなたは、ダイバーシティの意味合い、ちゃんと理解していますか?
Photo:Paylessimages-Fotolia.com

 ダイバーシティとは、多様な視点を活かす事だと、前回書いた。多様な視点が活かされる組織づくりをしていくことが経営者の仕事であり、それができる企業が、社会からも認められ、愛され、成長する。簡単に言えば、様々な背景、出身、年齢、性別、人種等から多様な人が採用され、それらの人たちが自分の考えを提案したり議論できる場が与えられ、平等な研修機会がある会社にする事だ。

 どのような背景を持つ人たちにも正当な人事評価がされ、社内でのキャリアの道も開かれ、平等に裁量や出世機会が与えられる。さらに企業の発信時にも多様な視点が活かされれば、その企業はもっと強くなる。これらがダイバーシティ組織を目指す経営者や人事部の役割である。

「昼に帰りたい」「毎日残業したい」
わがままを許すのがダイバーシティじゃない

 では、一方で働き手にとって、ダイバーシティ組織とは一体どんなところなのだろうか。

 「多様性とは、多様なものを受け入れることでしょう?」ということで、「私は昼に帰りたい」「私は音楽を聴きながら仕事をしたい」「私は11時に出社したい」などと皆がバラバラな要求をして来たらどうだろう。

 「私は議事録にまとめなくても、説明したんだからいいじゃないですか」「データベースにいちいち入力するのは、苦手です。紙のファイルでいいですよね」「私はみんなが帰った後に仕事をする方が集中できるので、毎日残業がしたいです」。そんなふうに、業務に於いても各自が自分のやり方を主張したらどうだろう。

 「みんなの考えに反対して、(まわりと)一緒に進まないというのも、多様性ですよね」「だって、多様性というのは、それぞれの違いを受け入れる事だろう?」などと言い始めたら、収拾がつかない。

 多くの人が勘違いしているが、ダイバーシティは、自分勝手とは違う。わがままを言うこととも違う。

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佐々木かをり [イー・ウーマン代表取締役社長、ユニカルインターナショナル代表取締役]

国際女性ビジネス会議実行委員会委員長。1983年上智大学外国語学部比較文化学科卒業。フリー通訳者として活躍後、87年ユニカルインターナショナル設立。同年より『ニュースステーション』リポーター。96年より毎夏「国際女性ビジネス会議」開催。2000年イー・ウーマン設立。安倍内閣では内閣府規制改革会議委員を務め、その他にも多くの政府審議会の委員を務める。2児の母。著書は『自分を予約する手帳術』(ダイヤモンド社)など多数。近著は『なぜ、時間管理のプロは健康なのか?』

働く女性の声を発信するサイト「イー・ウーマン」

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佐々木かをりの実践ダイバーシティ

「ダイバーシティ」という言葉を聞き、「また女性活用の話か」と敬遠する方もいるかもしれない。しかし、ダイバーシティは必ずしも女性活用を指すわけではない。この連載では本当のダイバーシティとはどういう意味なのかを考え、そのあり方を紹介する。

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