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日本の神さまと 上手に暮らす法 ― 神さまのいる毎日を過ごしませんか?
【第1回】 2015年6月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
中村真

あなたは「日本の神さま」と暮らしてますか?
1万回神社に通った「神社学」教授が語る!

通算参拝数1万回の「日本の神さまと上手に暮らす法」の著者・尾道自由大学校長・中村真氏が「神さまのいるライフスタイル」を提案します! 日本の神さまを意識することで、心が整い、毎日が充実する。そして、神社巡りは本来のあなたに出会える素晴らしい旅だと伝えてくれます。
日本の神さまをあなたの生活に取り入れて、おだやかに輝く暮らしを手に入れてはみませんか――。

日本の神さまを身近に感じ、
満たされたあたらしい毎日を手に入れる

 しばらくの間、海外を旅して帰国したとき、「あたりまえの日本」に感動したことはないでしょうか?

 たとえば、食べものが、おいしい。
 たとえば、トイレが清潔。
 たとえば、治安がいい。スリやひったくりを心配しながら、貴重品をしっかりと握りしめていなくても大丈夫です。
 また、「○○が必要!」となったとき、必ずどこにでもあるコンビニエンスストアの存在も、安心感のひとつだと気がつきました。
 どんな街にもあるし、いつでも開いている。困ったときに頼りになって、誰でも気軽に足を運べる。
ちょっと頼れる存在が必ず近くにあるというのは、まぎれもない安心感です。

 実は、僕にとって、「神社」はその安心感そのもの。まぎれもない、心のよりどころみたいな存在です。

 「神社に行くのは初詣とか、厄除けとか、何かお願いごとがあるときくらいかな?」

 平均的な神社のイメージとは、こうしたものだと思います。
 しかし神社というのは実はコンビニより数が多い。どんな街にもあるのはもちろんのこと、「人も住まない山奥にもある」という点では、コンビニ以上かもしれません。

 この連載では、神社の住人である「日本の神さま」と仲良くし、暮らしを整えるためのヒントを、ごく日常的かつ実用的にまとめようと思っています。

 「日本の神さまって言われても、よくわからない」
 「なんか畏れおおくて、近づきにくいんだよね……」
 「神社って、縁結び以外は興味ないし」
 「えっ、宗教? そういうの、苦手です」
など、ぴんと来ない人、拒絶反応を起こす人が多くいるであろうことも、よくわかります。

 かくいう僕がそうでした。

 一〇代から二〇代にかけては海外に魅せられ、世界中を旅していました。日本のよさを改めて考えることなど、いっさいなかったのです。
 放浪ののちに音楽やイベント関係の仕事に就き、スピリチュアルとはほど遠い暮らしを続けていました。
「神さま」なんてものは、畏れおおいどころか、自分にはまったく関係ないと思っていたのです。考えることすらなかったので、「よくわからない」とも思いませんでした。まるで縁がなかったと言っていいでしょう。

宗教にも当時は関心がありませんでしたし、今でも特定の宗教を持ちません

 しかし、世界を見て、音楽を通してさまざまなライフスタイルにふれるうちに、「人間がしあわせに暮らすための普遍的な価値観ってなんだろう?」と考えるようになりました。
 そのすえに辿り着いたのが、自然を大切にし、一日一日をいつくしんで暮らすということでした。やがて僕は環境問題に興味をもち、エコロジー雑誌の発行人になりました。ライフワークとして自然と暮らしのかかわりを追究しているうちに、日本の神さまの存在に気づきました。

「一粒のお米にも、トイレにも、空にも、大きな木にも、神さまが宿っている」

 あたりまえのことに感謝し、あるものを大切にする。昔ながらの日本人の「神さま」についての考え方こそ、しあわせに暮らすための鍵なのではないかと。

 僕は、山の神さまに会うために、山に通いました。
 滝の神さまに会うために、滝を訪れました。
 生まれ育った東京で、地元を守ってくれている神さまと再会しました。

 そう、神社巡りにハマったのです。

 少しずつ、少しずつ、僕は変わっていきました。
 自分の力を試そうと新しい世界を探検するワクワクよりも、もっと心ときめく冒険を見つけた。
 今思うとそんな気がします。冒険とは、乗り物に乗って出かけて行くものではなく、心のありようでできるものだと発見したのかもしれません。
代わり映えのしない自宅のベッドで朝、目が覚めただけで、「ああ、今日も一日が始まる!」という幸福に、心おどるようになりました。

 今の僕は、自分なりの「神社学」を、校長を務める尾道自由大学と東京の自由大学で教えています。
 神社の神主でもなく、宗教家でもない、ごく普通の人間が、日本人の暮らしのなかにずっと溶け込んでいる神さまとどうつきあうか。その方法を、多くの人とシェアしています。
 コンビニよりたくさんある神社ですから、神さまは僕たちが思うよりもずっと身近にいます。活用しなければもったいない。僕はそんな感覚でいるのです。「日本の神さま」と上手に暮らすと――、

・心がすっきりと整理整頓されます。
・食べもの、水、空気、太陽。あらゆることに感謝できます。
・神社めぐりが、より深く楽しめます。
・暮らしのなかで出会う人たちに、やさしさがもてます。
・日本人としての美しい所作と精神を取り戻せます。
・なにもなく、シンプルでありながら、無限の豊かさを味わえます。

 「日本の神さま」をちょっと意識することで、“心の背すじ”がピンと伸びます。
 幸運を自在に引き寄せられるわけでもありません。
 仕事が成功し、夢が叶い、なりたい自分に、あっという間になれるというわけでもありません。
 しかし、「日本の神さまとのつきあい」を日々に取り入れれば、あなたは「本来のあなた」を取り戻せます

「あなたにしか味わえない、あなたらしい満たされた毎日」を、存分に楽しめるようになるでしょう。

ぼんやりしたいときにふらりと行ける場所

 「日本中の温泉を制覇しよう」
 「日本で行われるすべてのマラソン大会にエントリーしよう」

 このような“コンプリートの楽しみ”をもつ人はたくさんいますが、神社をコンプリートしようと決めれば、一生かけて楽しめます。そう簡単には制覇できない、ものすごい数があるのですから。
 コンビニエンスストアは日本全国に七万店舗弱あるといわれています。
 いっぽう神社といえば、全国の神社をまとめている〈神社本庁〉に登録されているだけでも八万社以上。伏見稲荷大社、日光東照宮のように神社本庁に登録していない神社もありますし、本当に小さなものまで含めると、「一五万社以上、二〇万社弱くらい」というところでしょうか。

 コンプリートしようと思わなくても、この国に生きている限り、かなりの確率で遭遇する場所と言えるでしょう。
 神社があったとき、ただの風景として、無関係に通り過ぎることもできます。
 しかしほんの少し興味をもち、なにかしらの思いを持てるようになれば、一生行く場所に困らなくなります

 神社とコンビニの類似点は「数が多い」ということだけではありません。

悩んでいるほどでもないけれど、気持ちが晴れないとき、ちょっと立ち寄れるところ
「ひとりでぼんやりしたい」という気持ちのとき、ふらりと行ける場所

それがコンビニであり、神社なのです。

 一人でも誰かと一緒でも、アポなしでふと行ける場所が、日本中いたるところにある。これは、とても心強いことだと僕は思います。
 神社がコンビニともスターバックスとも違うのは、お金を払わなくてもいい点。
 そして神社には、たとえ一人で訪れても、神さまという“話し相手”がつねにいます。

次回は、行きつけの神社を持つことの魅力を伝えます!

◆今回の気付き
 日本には神社という「サード・プレイス」がある

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中村真 [尾道自由大学校長/「神社学」教授]

尾道自由大学校長。「神社学」教授。1972年東京生まれ。学生時代より世界中を旅したことで日本の魅力に改めて気づき、温泉と神社を巡る日本一周を3度実行。日本の魅力を再発見していく中で、とことん神社に心を奪われる。これまでに参拝した回数は1万回以上。自由大学にて教鞭をとる「神社学」は、初心者にも「わかりやすい」「面白い」と好評で、毎回満員の人気授業となっている。2013年には「尾道自由大学」を開校し、校長に就任。また、雑誌「ecocolo」や書籍を発行する出版社の代表を務め、現在はイマジン株式会社代表として、五感に響く出版、イベント、広告などのプランニングや、社会貢献プログラムなど様々な活動を展開している。神社検索アプリ「THE神社」を企画・制作・運営するなど、神さまのいるライフスタイルを提案することで、生きる希望を広めることを使命としている。


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