パラレルキャリアって、ナニ!?

 この連載では、わかるようでわかりにくい「パラレルキャリア」という新しい考え方について解説し、多くの方に少しでも関心を持っていただくきっかけにしたいと思います。

 そもそもパラレルキャリアとは、P・F・ドラッカーが『明日を支配するもの』(ダイヤモンド社刊)の中で紹介した考え方です。本業のほかに、もうひとつの世界を持つこと。たとえば教会の運営、ガールスカウトの会長など、ちょっとした地元での社会活動を引き受けることが例としてあげられています。

 ドラッカーは、会社の定年などにしばられることなく、社会の進歩で長命になった個人がいきいきと働き続けるための方法として、パラレルキャリアを提案したのです。

パラレルキャリアは、特別な人だけのものではない

 つまり、簡単に言えば、パラレルキャリアとは「本業×社会活動」を意味します。でも、社会活動というと難しく感じてしまうのではないかと思います。

 本業があるのに社会活動を同時にこなすなんて、一部の能力の高い人、社会を変えようという熱い志を持つ人だけの話と考えてしまうのではないでしょうか。

 しかしパラレルキャリアとは、小さな一歩をきっかけに、誰にでも始められることなのです。