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外資系コンサルの3STEP思考術 ウェブ版
【第4回】 2015年11月6日
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森秀明

何度でも、繰り返し考えられる人は、
仕事ができる

整理、分解、比較をすると、着実に成果が得られることを実感いただけたでしょうか?ここでは、次の段階として、さらに仕事の質を高めていくためには何をしたらいいかを説明します。新刊『外資系コンサルの3STEP思考術』の著者の森秀明が、同書のエッセンスとともに紹介します。

ビジネスパーソンとして成長を止めず、常に仕事の質を上げ続けるために必要なのは「繰り返し」です。「質より量」という考え方は大切です。整理、分解、比較のサイクルを繰り返すことで、自分の考えが進化することになります。

 一度、答えを出したはずなのに、なぜ、繰り返すことが重要なのでしょうか?その主な理由は以下の2つです。

・ビジネスにおいては、正解は1つではない。繰り返せばより精度の高い「解」に近づける。
・再度ゼロベースで考えることで、見落としていた論点を発見できる可能性が高くなる。

 ここでは、無数の事実が散らばっている段階から、どのように整理、分解、比較していくと仕事の質を高めることができるかを説明します。

 図は、「無数の事実が散らばっている状態」「整理」「分解」「比較」という4つのグループで構成される思考法のサイクルを表したものです。

 基本の流れは、右上の「無数の事実が散らばっている状態」をスタート地点としてそこから時計回りに、多くの事実をかたまりでとらえる「整理」を行い、とらえた事実を取り扱いやすくするために小さい単位に「分解」し、同じ粒度の事実を「比較」します。すると、相手に伝えたいメッセージが明確になる、という順番です。

 そして、この1周のサイクルを経て出した答えやメッセージが、相手の求めているものと異なっていたり、ズレていたりした場合は、同じサイクルで何度でも繰り返して考えるようにします。

 再びこのサイクルに従って考える際には、それぞれの段階で次のことを意識するようにします。

 右上の「無数の事実が散らばっている状態」は、最も注意すべき部分です。前回のサイクルでは気づかなかった事実が埋もれている可能性があるからです。この段階でもう一度原点に立ち返り、「相手の求めている事実は何か?」を見極めて、正しくとらえることが重要になります。

 たとえば、プロジェクトの初期段階での打ち合わせの内容、クライアントへのインタビューで語られていたことの中に潜む事実を見逃さず、再度丁寧に洗い出してみることも効果的です。

 整理、分解、比較の2周目以降の流れで意識すべきポイントについては、具体的なケースで考えてみましょう。たとえば、「製品を顧客に提供する」というケースがあり、1周目のサイクルで出した答え以上のものを出したい場合、次のような考え方もあります。

 整理では、前回とは「切り口を変える」ことがポイントになります。たとえば、製品と顧客をそれぞれ「既存」と「新規」に整理します。すると、「既存の製品」「新規の製品」「既存の顧客」「新規の顧客」という4つの事実に整理することができるようになります。

 分解では、前回とは「分解の仕方を変える」ことを行います。分け方を変えると、事実の取り扱い方も変わります。たとえば、「既存の製品を既存の顧客に提供する」「既存の製品を新規の顧客に提供する」「新規の製品を既存の顧客に提供する」「新規の製品を新規の顧客に提供する」という4つに分けて考えることができるようになります。

 比較では、前回とは「比べる対象が変わる」ことで、分解した事実に沿ってそれぞれの戦略の中身を考えていくようにします。

 このように、スタート地点に無数に散らばっている事実をどうつかむかによって、その後に続く整理、分解、比較の進め方は変わっていきます。何度も繰り返すことでより精度の高い答えを導出できるようになり、整理の切り口を変えたり、分解の仕方を変えることにより、新しい論点を発見することになるのです。

 

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