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China Report 中国は今

不動産爆買いと不正資金流入…
日本を侵食し始めた中国マネーの怖さ

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第194回】 2015年12月4日
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 近年、アジアの国・エリアから、日本への不動産投資が増加の一途をたどっている。中でも中国大陸からの投資が目立つ。オフィスビル、ホテル以外にも、我々の生活に身近な住宅への投資もある。

 物件によっては、外国人が占める割合が高いところもある。豊洲の某タワーマンションでは、区分所有者のうち2割が中国人だとも言われている。

中国人の不動産爆買いが始まってきた(写真は東京・豊洲のタワーマンション群)

 都内の不動産業者は「都心の不動産に対する中国人の関心が非常に高まっている」と明かす。

 こうした背景には、中国からの脱出を試みるヒトやカネの動きがある。

 中国では、不動産価格上昇の限界がいよいよ見え始めた。中国経済も黄金期が過ぎ去り、不動産の右肩上がりもピークアウトする今、富裕層の資金は世界の不動産市場に向かい移動を始めた。

 移民ブームも盛り上がる。中国では、移民国家であるアメリカ、カナダやオーストラリアに移住を希望する人々が後を絶たない。まずは子どもを留学させ、その後「子どものため」と称して不動産を購入、そして自らそこに移り住むというステップは、国外脱出のお決まりのパターンである。

中国からの不透明な資金移転に
警戒感を強める国際社会

 移民国家のアメリカ、カナダやオーストラリアなどには、ここ数年、中国からの移民とともに莫大な資金が流れ込み、現地で深刻な問題を生んでいる。

 ゴルフ場、ホテル、オフィスビルなどに中国マネーが投下されるカナダでは、これを「重大なリスク」と受け止めている。金融取引を分析する組織The Financial Transactions and Reports Analysis Centre of Canada(FINTRAC)は「海外の資本と個人によるカナダ不動産の購入は重大なリスクである」と断じる。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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